前回、ジョージの強引な尋問を目撃した鳴海。
病院の様子も気になりますし、ここには何が起きているのでしょうか。

感想です☆




からくり~銀の煙第4幕 「地獄」







※以下、ネタバレあり※






◎あらすじ◎

強引な尋問に我慢ならず、ジョージを殴り飛ばす鳴海(なるみ)。
役に立ってから死ねなんて子供に言えるなんて、お前は人間かー!
そう怒る鳴海に、ジョージは自分の目を見せるのだった。

その瞳は、全面銀色だった。
驚く鳴海に、ジョージは言う。
「しろがね」が人間である訳ないだろうーと。

彼は「しろがねーO」。
長年の戦いの間に生まれた新たな技術によって、年をとらない「しろがね」が作られたのだ。
それが彼だった。

ようやく医師たちが「しろがね」を毛嫌いする理由が分かった鳴海。
死なない「しろがね」が、死んでいく子供を物のように扱うーそれでは嫌われて当たり前だろう。
事情を理解した彼は、この件から降りることを宣言するのだった。

そうして自分だけで子供の面倒を見ようとする鳴海。
彼はジョージに尋問されていた子供に話しかけるが、子供は表情を動かさない。
するとそこにヘレンが来て言う。
その子供の名前はトムだ、と。

そうして彼女は鳴海の横に座る。
彼女が飲んでいた薬について訊く鳴海。
するとヘレンは答えた。
あの薬は、副交感神経をリラックス状態にする薬だ、と。

ゾナハ病の原因が不明の今、彼女たちに出来ることは、発作が起きた際に笑ってあげることだった。
そのためいついかなる時でも笑えるように、この病棟の医師たちは皆薬で無理やり笑っているのだった。

驚く鳴海。
彼は医師たちの気持ちを知って、謝罪する。
それなら子供を笑顔にできるよう、遊んであげて・・とヘレンは言う。
その方が皆喜ぶからーと。

そこで鳴海は子供たちのところへ戻ることにする。
マークやべスと、絵を描く約束をしていたのだ。
昨日の夜の続きの絵を描く・・と。

だが戻った先に、マークはいなかった。
べスに、マークの居所を訊く鳴海。
するとべスは、ある方向を指す。
そこにマークはいるのだ、と。

彼女の指さす先を見て、鳴海は息を呑む。
そこはゾナハ病特別治療病棟だった。
向こうに行った子は、二度とこっちには戻ってこない―寂しそうに話すべス。
鳴海はすぐさま、病棟に駆け寄るのだった。


一目だけでもマークに会いたい、と叫ぶ鳴海。
そんな彼を抑えにきたバンハート博士は、言うのだった。
マークは、今朝亡くなった・・と。

その言葉を信じられない鳴海。
2人の様子に、怯えだす子供たち。
バンハートは、絶望した鳴海に言う。笑え、と。

子どもたちのために、何があっても笑わなければいけないーと。
その言葉に、鳴海は涙を流しながら笑顔を作る。
彼はようやく「地獄」の意味を知るのだった。




訪れる悲劇!!


いや~、読むのがキツい回でしたね。
ゾナハ病棟の真実から、マークの死・・。
畳みかけるように押し寄せる現実に、鳴海は向き合えるのでしょうか。


さて、今回ジョージの正体が明らかになりました。
「しろがねーO」。
「しろがね」に改造を加え、年を取らなくなったモデルが彼だそうです。
それ以外にも、肉体の強化なんかも施されていそうですよね。
彼を人間といえるかは微妙なラインですねー。
むしろオートマータに近しいものを感じてしまいます。

でも元は人間だったんですよね・・?
う~ん、なんだか信じがたい存在です。


次に、医師たちの藥漬の理由が明らかになりましたね!
やはり精神の藥でしたが・・まさか藥で無理やり笑顔を作っているとは。
どれだけこの仕事がキツいかをよく表していますね。

彼らだって本当は自分で笑いたいのでしょうが、日々亡くなっていく子供たちに対峙していては、心も壊れるでしょう。
世間からも秘密の仕事だし・・そう考えると逃げ場がないですよね。
薬に頼ってしまうのも、仕方ない気もします。。

いろんな面からも、一刻も早くオートマータとの決着がつくことを願ってやみませんね。
後は「柔らかい石」を見つけて、生命の水を大量に生み出すとか。




で、最後は鳴海です。
ついにこの病棟が「地獄」だという意味を知ってしまいましたね。
マークには明日がなかった・・この後悔はつらすぎですよね。

べスだっていつ悪化するか分からないのです。
そのほかの子だって・・。

いくら仲良くなっても、彼らの症はが良くなることはない。
むしろ悪化するのみ・・。
それを見届けるのは、あまりにも辛いものがありますね。
鳴海が壊れてしまわなければいいのですが。




さて、そろそろオートマータがやってくる頃でしょうか。
鳴海はこのショックから立ち直ることができるのでしょうか。


次回も楽しみです☆