前回、ついに見つかってしまった菊。
コロンビーヌに人質に取られてしまい、勝はピンチを迎えます!

彼はシルベストリに勝ち、菊を救うことができるのでしょうか?!

感想です☆




本編~黒賀村の夏第10幕 「質問の答え」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

戦いを見ていたのがバレた菊(きく)は、コロンビーヌに捕らえられてしまった。
右手に大けがを負った勝(まさる)は、必死に彼女を放すよう、コロンビーヌに訴えるのだった。
また、シルベストリも人質など必要ない、と体に仕込んだナイフを取り出す。
その光景に、菊は言葉を発そうとするのだった。

そこでコロンビーヌが髪を緩めると、彼女は叫ぶ。
老人と少女は何者で、なぜここで殺し合いをしているのか。
自分をどうするつもりなのか、と。
するとコロンビーヌは答えた。

自分たちはオートマータだ、とー。
それを聞いた菊は、目を見張る。
現代の科学では、そんなこと実現できるはずがない・・そう話す彼女を、コロンビーヌは笑う。

彼女は言う。
自分の知っていることだけが現実だと思わないほうがいい。
自分たちは180年も前から、存在しているのだからーと。


一方勝は、腕に刺さった剣を、痛みにこらえながら抜いた。
彼は出血の多さに、思わず座り込む。
その姿を見たシルベストリは、人間は不便なものだ・・と呟く。

人間など、ちょっとの理由ですぐに死んでしまう。
それなのにここまではびこれたのは一体なぜなのか・・
彼はまた疑問を口にする。
やはり、群れるからなのか?

そこに、コロンビーヌが口を挟む。
彼女は勝に、菊にこの戦いのことを教えてやるよう言う。
そして彼女がどうなるのかをー。

すると勝は菊に、すぐに助ける・・と言った。
それを聞いたコロンビーヌは、今彼女を殺しても構わない、と笑う。
だがーそれを聞いた勝は、賭けに出た。

彼は自分の首に、刀を当てたのだ。
菊に手を出すなら、コロンビーヌは自分の首だけを持って帰ることになる、と。


それを聞いたコロンビーヌと菊は驚く。
勝が死んでしまったら、彼女はフェイスレスの命令を遂行できなかったことになる・・
コロンビーヌは困惑した。
そんなことをしてどうするのか、勝が死んだらしろがねはもう守れないではないか、と彼女は訊いた。

だが勝は誰かを引き換えにしろがねを守るのは嫌だ、と叫ぶ。
だから菊の命も賭けて、ゲームをする、と勝は決意するのだった。
そうして覚悟を決めた勝は、一息つくと、菊のことを見やる。

そこで見ててー
そう言う彼の顔には、男らしい笑みが浮かぶのだった。


するとシルベストリが口を開いた。
そうは言うが、勝はこの先どう戦うつもりなのか・・と。
彼は勝が左手だけではゴイエレメスを繰れないことに、気付いていたのだ。

勝てると思うのか・・シルベストリは訊く。
勝は分からない、と答えた。
だがー彼は刀を構えた。
負けてやらない!!

そう言った彼の雰囲気が変わる。
そしてー
勝は向かってくるシルベストリを、刀で受け止めるのだった。

驚くシルベストリ。
彼は剣を振るうが、勝はそれを受け止める。
なぜこんな子供の体を切り裂けないのだ?!
シルベストリが疑問を感じたその時、勝が口を開く。

彼はシルベストリの疑問をずっと考えていた・・と話した。
子供に分かるはずがない。
そう切り捨てるシルベストリに、勝は人間は自分と変わらないはずだ、と応える。

そして彼は言った。
シルベストリは、寂しかったのだろうー?と。


その言葉に、シルベストリの動きは止まる。
そこを勝の刀が、彼を切り裂いた。
攻撃を受けながらも、シルベストリは必死で喋る。
自分はオートマータだから、そんな感情はない、と。

だが勝は言った。
人間はシルベストリの言う通り、弱くてすぐ死んじゃう生き物だ。
だから、人間は群れるのだーと。

彼は話した。
自分はサーカスにいて、サーカスの人たちは人に見られることで頑張っていける。
そして今、自分にも観客ができた。

だから自分は強くなれる。
守りたい人がいれば変われるし、進化できる。

彼はシルベストリに尋ねた。
彼は変われるのかー?と。
誰も見ていない暗闇でずっと同じ芸を繰り返すオートマータは、進化できるのか?と。

その言葉に、シルベストリは怒りを露わにする。
彼は勝に向かうー
最後の戦いが始まるのだった。













人間が群れる理由。


今回は熱かった!!
もう名言が多すぎて、まとめるのが大変でした!

やっぱり覚醒した勝はかっこいいですね!!

しろがねも菊も守る!
その姿勢もいいですよね。

誰かを犠牲にしてしろがねを守っても、誰も喜ばない・・
それは正二の記憶を見た勝だからこそ、言えることですよね。

これ以上、誰かを巻き込みたくない・・それは正二の思いでもありましたから。
結局勝は巻き込んでしまいましたが、彼はそれを激しく後悔していましたからね。

だからこそ勝は2人を助ける!
いいじゃないですか。

そして、覚悟が決まってからの勝は強いです。
個人的には深呼吸するカットが好きでしたね。
そこからの笑顔、これは菊もついに陥落でしょうw


更に、ここからは剣術での戦いになるところもいいですよね!
これがシルベストリへのメッセージになってるんですよね。


勝はシルベストリの質問に、こう答えました。
人間が群れるのは、弱くてすぐ死んでしまうから。
互いに補い合わないと、人間は生きていけないからだ、と。

勝もそうです。
周りに助けてくれる人がいなければ生きていけなかったし、今こうして戦えるのもその前に戦ってきた人たちの知識があるからです。

刀を扱えるのだって、正二の意志を引き継いでいるからですよね。

そうやって支え合い、誰かに側で見ててもらわなければ、人間は進化することはできないのだー
彼はそう言います。

この辺は、菊の質問にも答えている感じですね。

そして誰かが見てくれるから、自分たち人間は進化できるし、強くなれる、と彼は言います。
でもシルベストリのようなオートマータにはそれがありません。

だから彼は人間を見て違和感を覚え、そしてー
寂しくなったのではないか、と勝は言うのです。


この答えはシルベストリを打ったようで、彼は途端に動揺しだします。
なんかここ、切ないですよね。
つまり、彼はあの少女と仲良くなりたかったということですもんね。

でもこの戦いの後、彼があそこに戻れることはもうないでしょう・・。
どうして皆、失ってから気付くのでしょうね。。


でもそういう面を見ると、やっぱりシルベストリは悪いものとは思えないですね。
せめてこの戦いで、2人が分かり合えるといいのですが・・。


あぁ、オートマータにこんなに感情移入させるなんて!
藤田先生、やっぱりすごすぎますよ・・。






さて、次回は戦いもいよいよ終わりですかね。
勝とシルベストリは、互いを理解し合えるのか・・

次回も楽しみです☆