ついに・・ついにこの時が来てしまいました!!

3クール続いた「からくりサーカス」も、これにて一時閉幕です!!


いやあ、ラストはボリュームたっぷりで終わるのかと不安になりましたが、きっちり締めてくれましたね。
最後のカーテンコールも見られて、スタッフさんの愛を感じて本当に嬉しかったです!!

今までお付き合いいただき、ありがとうございました。

感想です☆






アニメからくりサーカス第36話(最終話) 「閉幕」





※以下、ネタバレあり※





◎あらすじ◎

お願いです、ゾナハ病を治す方法を教えてください!!
勝(まさる)はフェイスレスに、そう頭を下げたー。

だがフェイスレスは、舌を出して叫ぶ。
嫌だよ、バーカ!!
彼は拷問でもして吐かせてみろ、と笑った。

そこで・・勝は仕方なく戦う決意をする。
彼はジャック・オー・ランターンを繰り出した。
すると、フェイスレスもトランクを1つ取り出す。
ーあるるかん!!

それは完全体のあるるかんだった。
2体は激しくぶつかり合う。
勝は懸命に糸を繰った。

その時、フェイスレスが彼に訊いた。
なんでエレオノールを鳴海(なるみ)に譲った?
そう問われ、勝は動揺する。

フェイスレスは地球での様子をずっと観察していた。
だから彼は勝のしろがねへの気持ちの変化を感じていたのだ。

最初は母や姉のような存在だったエレオノールを、勝はいつのまにか異性として見るようになっていたのではないか・・?
そう言われ、勝はうるさい、と怒鳴る。

しろがねはそんなんじゃない!!
彼はそう言って攻撃するが、フェイスレスは続けた。
普通の子供ならともかく、勝は自分の記憶をダウンロードされている。
大人の恋愛をお前は知っているんだよー
彼はそう笑うのだった。

そして、勝はフェイスレスに圧され始めた。
フェイスレスは続ける。
勝はモン・サン・ミッシェルで気付いたはずだ。
ああ、僕はしろがねのことが大好きだ、と。

だから認めろよー
そう言って、フェイスレスはコランを繰り出した。
勝とジャコは、その技に吹っ飛ばされてしまうのだった。


その一瞬、勝はジャコのペイント弾を繰り出した。
間一髪、彼はあるるかんの足を止めるのに成功する。
だが勝はもうボロボロだった。
そんな中、彼はコロンビーヌの最期の言葉を思い出していた。

エレオノールのこと・・愛してるんだよね・・?

愛なんて・・分からないよ・・。
続いて、しろがねの様々な表情を彼は思い出した。
でも・・お前の言う通りかもしれない・・。
勝はぽつんと呟いた。

だったら、なんで鳴海に譲った?
フェイスレスは、最初の質問に戻った。
すると勝は震えながら、口を開いた。
だって・・彼はジャコを繰った。

無駄だ!
フェイスレスもあるるかんでそれを受ける。
彼はジャコを攻撃し続けた。
言えよ、なんで女を譲ったー?!

すると勝も叫んだ。
だって・・勝の目から、涙があふれた。
しろがねを先に好きになったのは、鳴海兄ちゃんなんだもん!!

―その言葉に、フェイスレスはショックを受ける。
彼は自分が兄に、最初にフランシーヌを好きになったのは自分だ、と詰め寄った時のことを思い出す。

・・だめだよ、兄さん・・

その一瞬で、勝はあるるかんを倒した。
だが彼も衝撃は大きく、座り込んでしまう。

一方、フェイスレスは呆然と、その場に立ち尽くすのだった・・。



その頃、ロケットでは進捗を知ろうとするフーが、何度も無線に連絡を入れていた。
するとーメイド型ロボットが、うるさいなぁと口にする。
今、フェイスレス様に訊いてあげるわよー
そう言ってメイド型ロボットを突き破って出て来たのは、ディアマンティーナだった。


先に・・好きになっただって・・?
一方、ようやく正気を取り戻したフェイスレスは、そう言った勝の言葉を笑った。
そんなのは無視して手に入れればよかったんだ!!

すると勝は彼に問うた。
そうしたら・・僕は幸せになれたかな?
彼は言う。
しろがねは鳴海が大好きなんだ。それが一番大事なことなんだよー

だから僕の話はもういいから、ゾナハ病の治し方を教えてよー
だがフェイスレスは、そんな勝の頬を殴った。
違うね、この世で一番大事なのは自分さ。
彼はそう言って笑った。

自分が欲しい女に、自分を惚れさせることが大事なのさー
すると、勝が言った。
だったら・・お前は誰にも愛されないよ。
お前が自分しか抱きしめられないのに、誰がお前を抱きしめられるんだよ・・。

それを聞いたフェイスレスは勝を掴み、ナイフで彼を殺そうとする。
もういいよ、死んでくれー
そう言ってナイフを振り下ろしたその時だった。

2人の間にー「しろがね」の犬が入ったのだ。
ナイフは彼の額に、刺さるー
フェイスレスは驚いた。

なぜだ・・?

更に、その瞬間建物が急に爆発した。
2人が周囲を見回すと、聞いたことがある声と共に、フランシーヌ人形が爆破され、その後ろからディアマンティーナが出て来た。


どうしてここに・・?
そう尋ねると、彼女は真っすぐフェイスレスの元へやってきた。
そして訊きたいことがあるのだ、と彼女は身をくねらせた。

フェイスレス様、わたしのこと愛してる?

彼女はコロンビーヌに、フェイスレスのディアマンティーナへの愛は、役に立つものを愛するようなものだ・・と言われたことを気にしていたのだ。

そんなのは嫌、と彼女は言う。
ちゃんと恋人だと、愛していると言ってほしい、とディアマンティーナはフェイスレスに頼むのだった。

するとーフェイスレスは笑みを浮かべた。
ああ、ディアマンティーナ、お前を愛しているよー

それを聞いたディアマンティーナは大喜びし、更に付け足した。
でもね、本当はこう言って欲しいの・・。
彼女はフェイスレスに体を摺り寄せる。

エレオノールより愛していると言って。
その元になったフランシーヌよりも愛していると言って。
わたし一人を、ずっと愛していると言ってー

そう言って、彼女は皆が動けないように、爆弾クマたちを放った。
フェイスレスはそんな彼女を見ながら、思い出していた。
自分がフランシーヌに泣いて迫ったことを・・。

そして彼は笑った。
さすがは僕が造ったオートマータだな・・。
でもね、僕にだって別の人を愛する自由はあるんだよーん。

その瞬間、彼はディアマンティーナを手にかけた。
ー分解!!
ディアマンティーナの体が、バラバラに崩れていくー

だが彼女は力を振り絞り、落ちていたナイフでフェイスレスを刺した。
ひどい、こんなに愛しているのに、愛してくれないなんて・・。
そう言って、彼女は指を鳴らして、倒れ込む。

するとー街に放りだされた爆弾クマたちが、一斉に爆発する。
その影響で、ステーションは高度を保てなくなり、墜落する、と警告が鳴る。
警告音は、落下予測地点を告げる。
ロシアのボードヌイ射場周辺・・それを聞いた勝は、はっと息を呑む。

フェイスレスも、エレオノールを道連れにできる、と笑う。
勝はすぐさま、ゾナハ病の治し方だけでも教えてほしい、と彼に懇願した。
しかし聞き入れられなかったので、彼は再びフェイスレスに訊いた。
じゃぁ・・このステーションをボードヌイに落とさない方法はー?

それを聞いたフェイスレスは、呆れてため息をつく。
何とかを教えて、ばかり。自分で考えることはできないのかー
彼は愛想をつかし、ステーションの人工知能に勝の相手をするよう言い、どこかに行ってしまうのだった。


そこで、勝は人工知能から情報を聞き出すことにした。
それによれば、爆発で軌道を変えることのできる装置が動かなくなってしまっているらしい。
勝とグリュポンはすぐに機械を見に行き、その方向を変えないといけないことを確認する。

だが勝が宇宙服を着て出るには、間に合わない。
どうすれば・・彼が歯噛みしていると、どこからかフェイスレスが現れ言った。
本当に馬鹿だなぁ、お前は・・。

だが勝は、馬鹿でもいいから皆を助けたい、と叫んだ。
45分後に自分が死んでもか?
そう問われ、彼はうなづく。
・・その瞳を見たフェイスレスは、勝を手伝うことにするのだった。

軌道を変えるのに間に合う時間は、後8分。
勝とフェイスレスは糸を持った。
・・なんで助けてくれるの?
勝は思わず尋ねる。

するとフェイスレスは、ただの気まぐれだ・・と呟いた。
彼らはジャコの下半身にあるるかんの上半身をくっつけ、その人形を外に出した。
勝は足を、フェイスレスは手を担当することとなる。

フェイスレスの指示で、勝は懸命に人形を繰った。
途中彼は失敗するが、フェイスレスの手助けでどうにか持ちこたえる。
注意するよ、ごめん・・。
指の使い方を注意され、勝はしょげる。

その姿に、フェイスレスは思わず勝に見入った。
その視線に気づいた勝が尋ねると、彼は別に・・と呟く。
兄の気分とはこういうものか、と思っただけだー
そう言いながら、彼は白銀のことを思い出す。

一人では何もできず、いつも兄を頼りにする弟。
お前がそんな感じさ・・。
そう言うと、勝はふてくされた。
・・そんな言い方を弟はするもんさ。
フェイスレスは思わず笑う・・。

でもあの男は、そんな弟をいつも待っていたー

そうして、2人は無事に人形たちを所定の位置に移動させた。
持ち上げるぞーフェイスレスの合図で、2人は人形に軌道を変えさせようと動く。
あれ・・昔こんなことやったな・・。

2人並んで糸を繰りながら、フェイスレスはふと思った。
プラハでのカーニバル。フランシーヌに懇願されて、人形劇を。
あの男と・・。

ああ、そうだ。あったっけなー


僕とお前は同じ、無駄な人生だったよ・・。
不意にフェイスレスが言った。
自分はゾナハ病の治し方を言わないから、勝はこのまま墜落して無駄死にすることになる。
一番欲しかった女も手に入れずに、無駄な人生だったよ・・。
そう言われて、勝はうつむく。

だが彼は言った。
それは違うよ・・。
勝はほほ笑む。

思い出の中で、大好きな人の笑顔が浮かぶ。
笑顔は本当に儚いもので、少しのことですぐに壊れてしまう。
でも僕が我慢したから、あの人の笑顔は守れた。
僕は何も持たないで逝く訳じゃないー

それを聞いたフェイスレスは、鼻を鳴らした。
我慢なんて自己満足だ。僕は彼女の笑顔を砕いたよー

その時、人形たちによって軌道の修正が出来た。
フェイスレスは、人工知能に噴射を命ずる。
するとエンジンが力強く噴射し、人形たちはその炎に呑まれていった・・。

それを見た勝は目を見張り、それから泣きそうな笑みを浮かべる。
ジャコ・・。
彼はそっとお別れを告げた。


こうして、落下地点はオホーツク海に変更された。
ほっと一安心し、顔を見合わせる勝とグリュポン。
その時、彼らのところに血が降ってくる。

それはフェイスレスの血だった。
彼のディアマンティーナに刺された傷が、広がったのだ。
そんな怪我をしていたのになぜ・・?!
勝が叫ぶと、フェイスレスはつまらなそうに返す。
言ったろう、退屈だったからさ・・。

そこで、勝は再び、ゾナハ病の治し方を教えてくれ、と彼に迫る。
世界中の人を助けて、天国に行ってよー!!
その言葉に、フェイスレスは宙を見る。
・・天国に行ったら、また会ってしまうじゃないか・・。

彼はフランシーヌを思う。
そうしたら、またさらって逃げようかな・・。

一方勝は説き続けた。
フランシーヌ人形もディアマンティーナもいなくなってしまった。
もう観客はいないんだから、悪いことをしても無駄だ、と。

するとーフェイスレスは、観客ならお前がいる、と勝を見やった。
フィナーレは近いぞ・・彼はそう言い、起き上がるー



その頃、ボードヌイ射場では、皆が固唾を飲んで勝からの連絡を待っていた。
合流した鳴海としろがねは、宇宙に行ったのが勝だと知り、彼の身を案じる。

その時、勝の声が聞こえ、皆一斉に身を乗り出した。
彼は叫ぶ。
しろがね、歌だー!!


ー衛星に乗って、その歌声は世界中に流れた。
しろがねが、優しい声で子守歌を歌う。
ステーションでその映像を見ていたフェイスレスが、話した。
この歌声が、ゾナハ蟲のモードを病気を治す、に切り替える・・と。

ステーションはいよいよ大気圏に入った。
勝はグリュポンまで道連れにしてしまうことを謝る。
だがグリュポンはどうせ地球にはもうオートマータの住むところはないから、と明るく笑う。
それを聞いたフェイスレスは、それじゃ僕と同じだな・・と自嘲した。

元々僕も、地球にいる場所などなかったのさー
その言葉に、勝はうつむく・・。

するとフェイスレスは、勝たちに後ろのドアから出ろ、と言った。
その先に、非常用の自動帰還機がある・・
それを聞いた勝たちは、驚く。

帰れる?だったらフェイスレスも一緒に帰ろうー。
勝はそう話した。
自分たちは生きていかなければならないんだ。僕らは僕らのサーカスをやらなければいけないんだ、と。

それから勝は言った。
2人で仲町サーカスで、人形使いをやろう、と。きっと大うけだよー。
だがフェイスレスは、それを笑った。
お前の顔なんざ、もう見たくないね。
一人で行けよー


その後、勝は一人帰還機で脱出した。
彼は泣いていた。
脱出の瞬間、グリュポンもここに残る・・と言ったのだ。

ーグリュポンは、エレオノールの歌を聞きながら座り込むフェイスレスの横にいた。
どうして残った・・?
そう訊かれ、彼はフェイスレスに造られたからだ、と話す。

お前があんまり一人ぼっちだったから・・
そう言った瞬間、彼はフェイスレスは抱きしめられた。
・・ああ、一人ぼっちは寂しいな・・。
フェイスレスがそう呟くのを聞き、グリュポンは切なくなる。

なんで勝を帰らせてあげたんだよ・・。
彼がそう訊くと、フェイスレスは勝のことを考えた。
本当馬鹿だよな・・。
僕の計画の歯車の、ほんの小さな部分でしかなかったのに、全部ぶち壊してしまった。

でもな、弟を助けるのが兄だからなー

そう言って、フェイスレスは崩れ行くステーションの中、エレオノールの歌を聞いた。
銀兄さん・・。
彼はそっと呟く。その瞳から、一筋の涙が流れた。

僕が間違っていたよー


そうして、ステーションは爆発した。
やがて、ゾナハ病に冒された人々が、意識を取り戻す。
彼らは皆体が動くことを喜び、泣き、周りの人々と抱き合った。
人類は、救われたのだ・・。



6年後、鳴海としろがねは辺境の村にいた。
紛争地帯でサーカスをしようという彼らを、地域の人々は危険だ、と止める。

だが鳴海たちは、待っている子供たちがいるからーと歩き出す。

鳴海の腕は、元に戻っていた。
勝が阿紫花(あしはな)を通して、アメリカの冷凍庫で腕を保存してくれていたのだ。

お陰で、生身の腕でこうできるー
彼はしろがねを抱き寄せて、笑った。

そうして、2人は目的の村を見つけ、走り出す。
さぁお待ちかね、サーカスがやってきたよー!!



一方ある町では、悪い人間に追われた少年と少女が、助けを求めて走っていた。
彼らはふとサーカスの風船を配る着ぐるみを見つけ、助けて、と駆け寄る、

するとーその犬の着ぐるみは、一撃で男たちを倒した。
その姿に、少年は強いんだね・・と感心する。

彼は犬君のように強くなりたい、と願った。
強くなれる?
そう尋ねられ、男は着ぐるみの頭を外した。

中から、勝の顔が覗くー
うん、きっと、僕よりずっとねー


ーカーテンコールー


















一時閉幕。


ついに最終回・・。
いやー、感慨深いですね!!
3クールもやってくれたことに、本当に感謝です!!


もう涙なしでは見られない・・。
特にフェイスレスの死からの、「月虹」でのラスト・・。
色々なものがこみあげて、号泣でした。


ただ全体的に最終話は急ぎ気味でしたね。
終わるのか不安になりましたw大団円で終わったからよかったけど。

では見ていきましょうか。





まずは勝とフェイスレスの戦い。

ここであるるかんが出てくるのは、ラストという感じですごくいいですね!!
でも戦いが見もの、というよりは、ここは心と心のぶつかり合いがメインでした。


なんでエレオノールを鳴海に譲った?

ここから始まる、壮大な掛け合い。
勝とフェイスレスの対比が面白いほどに現れていて、とても興味深かったです。


そもそも、鳴海としろがねは思い合ってるから、譲るとか譲らないの話ではないんですけどね。
でもフェイスレスは自分中心にしか考えられないから、どうしてもそういう発想になってしまうんでしょうね。

正二とアンジェリーナにしたってそうですよ。
まぁ白銀とフランシーヌに関しては、もうちょっと銀が話をするなどフォローしとけば・・という同情の余地はありますが。


結局そこが分からないから、いつまでも一人よがりな愛になってしまったんですよね。
譲る譲らない、とかではなく、相手を振り向かせるのが大事なのです。
相手の気持ちが自分になければ、恋愛って成立しないものですから・・。



そしてそこからの、勝の答え。
鳴海が先にしろがねを好きになったから。
これもまた、フェイスレスに疑問を与えることになって、面白いですね。

フェイスレスも自分で言ってて矛盾しているって分かってるんでしょうね。
自分が兄にされて傷になっていることを、勝にはやれ、という矛盾。
そこに耐えられなかったのでしょう・・。
この辺から、一気に風向きが変わります。

その後の、奪ったら自分は幸せになれたかい・・?という勝の言葉に、表情をなくすフェイスレス。
どんどん自分に言葉が戻ってきてしまっていますね。

彼は知ってますもんね。
奪った結果、自分が幸せになれなかったことを・・。


それにしても、ここで急に「しろがね」の犬が飛び込んでくるから、びっくりしましたw
え、いたの?的なw

せめてここは、事前に少しでも映してくれたらよかったのに・・。
アニメだけの方、たぶん( ゚д゚)ポカーンでしたね。
自分も( ゚д゚)ポカーンだったんだからw




さて、そしてここに、ついにディアマンティーナが乱入!!
彼女への作画の気合がすごすぎて、めっちゃ不気味でした。

スタッフさんは、分かってますねw


彼女の言動は、本当にフェイスレスを鏡に映しているようで味わい深いですね。
自分の気持ち悪さを見せつけられるって、どんな感じなんでしょうね・・。

結局ディアマンティーナはフェイスレスがこう造ったわけではなくて、フェイスレスいる内に歪んだ思考が身に着いたってことなのかな?
その辺は、原作でもよく分かりませんでしたね・・。

とにかく、ディアマンティーナの迫力に対して、どんどん冷めきっていくフェイスレスの表情がたまりませんでした。
この辺の盛り上がりは良かったですね~。


ディアマンティーナのラストも、未練たっぷりという感じ好きです。
悪あがきするのも、フェイスレスっぽいw

一緒に死ぬのを狙い、ナイフで刺し、クマたちまで爆発させていく・・
戦いでは大した活躍は見せませんでしたが、作品に大きな爪痕を残していった彼女でした。




さて、爆発の影響で、落下を始めるステーション。
さりげなく落下地点が黒賀村からロシアに変わってましたね。

まぁ、アニメでは黒賀村に勝は思い入れありませんからね。。


一旦は見捨てたものの、勝の目力にやられて協力することにしたフェイスレス。
この辺、アニメ1回見ただけではフェイスレスの心の機微は伝わりにくいかも・・。

最終話まで行ったんで、是非原作も読んでほしいですね。


それにしても、勝の瞳のエピソードが無いから、ちょっと薄いのが残念。
人のことなどどうでもいい、と思っているフェイスレスを、舞台に上がらせる勝の強い瞳ーという流れが、良かったんですけどね。



で、2人で共同作業に入る勝とフェイスレス。

関係的には親子、なんですが、「からくりサーカス」においては兄と弟、という関係性の方が重要なんですよね。
白銀と白金から始まり、鳴海と勝、そして勝とフェイスレス。

この兄弟関係が、物語に大きく影響しているのです。


というわけで、勝と人形を操ることで、プラハの人形劇を思い出すフェイスレス。
彼はフランシーヌと共に、白銀にも執着していた訳ですが、本当は知っていたのですよね。
兄がいつも、自分を愛してくれていたことを・・。


ここ、本当に胸が詰まりますね。
「からくりサーカス」の名シーンでは、ここを挙げる人も多いんじゃないかなぁ。。

今まで悪役でしかなかったフェイスレスに、ちょっと人間らしさが見えてくるのですから・・。

まぁ最後まで悪役でいてほしかったって意見と割れそうではありますが、個人的にはラストで悔い改めるっていうのも好きですね。
特に彼は、普通の人間である訳だし・・。




さて、そんな訳で軌道を変えるのには成功。
ここでジャコともお別れです。

笑顔のジャコが、切ない・・。


そして、フェイスレスの命が後少しだということが発覚。
彼は今はクローンの体ですから、「しろがね」ではないんですよね。
むしろ今までよく堪えたか、と。


そこで互いの人生について語り合う2人。
ここでも意見が対照的でしたね。

無駄な人生だった、と話すフェイスレスと、しろがねが笑い続けられるなら何もなかった訳じゃない、と話す勝。

勝の言葉、いいですよね。12歳でそんな風に思えるのは凄い。でも、こう思える人になりたいものです。


その後、勝の瞳に揺り動かされて、舞台に上がることを決意するフェイスレス。
ここも、セリフがなくてちょっと分かりずらかったな・・。

でもラストはにはふさわしいセリフですよね。
フィナーレは近いぞ、って。
フェイスレスも舞台に上がった瞬間、ぞくっとしました。



そして、しろがねの歌。
やっぱり舞台は歌で締めるものですよね。
まさに大団円といった感じ。

フランシーヌが、アンジェリーナが、フランシーヌ人形が、そしてエレオノールが。
何代にも渡って歌い継がれた子守歌で幕引き・・

完璧すぎて、本当藤田先生には脱帽です。





さて、いよいよラスト。
フェイスレスは勝を地球に還してあげ、一人死んでいく決意をします。

でもそこに、グリュポンも残るんですよね。
まぁオートマータが生き残っては駄目ですからね、順当な流れでしょう。


このことが、どれだけフェイスレスに救いになったか。
「しろがね」の犬も死に、本当に一人になってしまった訳ですからね。
内心は生きたいという思いもあっただろうし、苦しかったのだと思います。


でも、兄は弟を助けるものですからね。
彼が勝を助けるのは、道理で見たら当然のことなのです。

きっと銀も、金にそうしたでしょうから・・。



銀兄さん、僕が間違ってたよ・・。

勝と関わり兄の思いを知ることで、ようやく気付けたということですね。
いや、気づいていても認められなかったのかも。

200年以上かかりましたが、最後に悔いることができたのは良かったかも。
皆がこれで救われる訳ではないですが、最後まで悪役であり憎み続けていかなくてはいけないよりは良かったと思います。

それにしても、元々の原因を思うと、業が深いなぁ・・。
恋愛もつれがここまで長く続くとは、本当に恐ろしい物語だったと思います。


本当に、ここで終わって良かった。
ゾナハ病も治り、人類は助かりー言うことのない大団円でした。






最後に、ラスト。

まぁ予想はしてましたが、やっぱり勝と鳴海・しろがね以外はカットですね。
むしろ尺足りないんじゃないかと思いましたもんねw

リーゼの大人姿や仲町サーカスは少し見たかったけど、仕方ないですね。
勝が一人なのが少し不憫でしたが、いずれは仲町サーカスに戻るのでしょう。

彼らの未来が楽しみですね。



そして、本当に最後のカーテンコール!!

あるるかんとオリンピアから始まるというのが粋!!

やっぱりキャラが少ないのは寂しいけど、それでもここを入れてくれるのはスタッフさんが「からくりサーカス」を愛しているのが伝わって嬉しいですね☆


うん、良い終わりでした。
悔いなし!!







・・というわけで、去年から書いてきたこの感想も、今日で終わりですね。

本当に「からくりサーカス」という作品は私の一番好きな作品なので、アニメ化にリアルタイムで立ち会えてすごく幸せでした。

藤田先生もおっしゃってましたが、あの長編を36話に収めたのは純粋にすごいと思います。
色々カットされて残念だったりもしましたが、まぁそういう時は原作を読めばいいのですよね!w



それにしても、色々な思いがこみ上げる作品でした。

ルシールの命を賭けた戦いや、「しろがね」皆で鳴海の命を守ったことや、アンジェリーナと正二の出会い、そして託されたエレオノールへの思い、フランシーヌ人形の笑顔・・。

ジョージの戦い、コロンビーヌの死、ギイの「幸せにおなり」、アルレッキーノとパンタローネの戦い、勝と正二の刀、背中合わせの戦い、しろがねに思いを伝える鳴海、しろがねの笑顔・・。


ここでは言い切れないほど、印象深いシーンがたくさんあります。
皆が皆、幸せにはなれませんでした。


でも今回のラストのカーテンコールでは、皆満面の笑顔でした。
きっとそれは、皆が各々の役割を必死で演じ切ったからなのですよね。

人生もサーカスの舞台と同じだ・・
その強烈なテーマが良く伝わってくる、最終回だったと思います。


本当、涙なしでは見れませんでしたね。
最高の作品でした。

ありがとうございます!!







最後に・・「からくりサーカス」は根強い人気があり、皆さんこのブログを本当にたくさん訪れて下さいました。
感謝しかありません。

この作品から離れるのは寂しいですね。
また何度も読み返そうと思います。

本当にありがとうございました!







今回はこの辺~。