◎あらすじ◎

遭難から111日。
ついに、惑星ガレムが見えた。

最後の惑星ということで、キトリーは寂しいと思わず口にする。
最初は早く帰りたいと思っていたのに、今では名残惜しいなんて・・。

彼女は、アリエスにどんな旅だったかを訊いた。
アリエスは考え、色々なことがあったけれど目標は達成できた、と笑う。

彼女の目的は、全員と友達になることだった。
キトリーは出会った頃にアリエスがそう言っていたことを思い出し、はっとする。
そりゃ、達成されすぎだろー
話を聞いていたカナタは、そうほほ笑むのだった。


アストラ号は、順調に着陸した。
イクリスでのことがあるので皆は慎重だが、アリエスはワクワクを隠せない。

ふと、ユンファは光るものが落ちてくるのに気づいた。
雪かと思って手を伸ばすと、それはたんぽぽの綿毛のようなものだった。
どうやら自然に発光しているようだ。

フニが、地面にも光っている植物を見つけた。
水晶の結晶のような植物に、シャルスは興味津々で近づく。

森の中を覗いたルカとキトリーが、声をあげる。
中は暗いので、光っているのがよりよく見えるのだ。

彼らはキラキラと光る景色に、目を奪われた。
ここは発光生物が多い惑星なんだー
シャルスが興奮したように言う。

そこで、彼らは早速探索を始めることにした。
手慣れた様子で食料と水を探す段取りを進める一行を見て、ポリーナは感嘆の息をつく。
彼らの冒険も、すっかり慣れたものだった。


食料を調達に出たカナタとアリエスは、早速生き物を捕まえた。
ガレムは自然が豊かで良い惑星のようだ。
危険も少なそうなので、食料と水の調達も順調に行きそうだ、と2人はほほ笑む。

いよいよアストラに帰れるなー
カナタの言葉に、アリエスはうなづいた。

アリエスは、帰ったら自分たちの生活はどうなるのだろう、と口にする。
彼女は母親と暮らすだろうが、他の皆はそうはいかない。

だが政府も援助してくれるだろうし、自分の力でも生きていけるだろうー
カナタは真っすぐに前を見つめる。
これだけ宇宙を駆け巡ってきたんだ。今更怖いものなんてねえよー

その姿に、アリエスは頬を染める。
彼女は自分もカナタのおかげで、この旅で少し強くなれたと思うーと言った。

するとカナタの頬も少し赤くなった。
彼は考え、アストラに帰ったらアリエスを家まで送るーと言った。
家に帰るまでがキャンプだからな。

その言葉に、アリエスの胸は跳ねた。
彼女はカナタと、約束を交わすのだったー。


その後周辺の食料は採集したので、カナタは南の方を見てくる、と話す。
アリエスには皆と森で合流するように言い、彼は走り出す。

一人で進みながら、彼はずっと考えていることに思いを馳せた。
それは刺客のことだった。

ここまでは何とかやってこれた。
それは刺客が抹殺をやめて旅に協力してきたからだ。
だが・・アストラが近い今、攻撃を再開しないとは限らない。

そう考えながらも、彼は疑念を振り払おうと首を振る。
だめだ、これ以上は考えるな。
元々刺客なんていなかったんだー
彼は一人、呟く。

自分たちには仲間以上の絆がある。
もし刺客がいたとしても、彼だって絆は大切に思っているはずだ。
ずっと行動を起こさないのが、その証拠だろう。

同じように、皆が刺客が誰かをはっきりさせないのも、絆を大切に思っているからだ。
考えなくていい。このまま何事もなくたどり着けるなら、刺客なんていなかったのだー

その時、彼は何か眩いものを感じて視線を送った。
するとそこにはーあの光る球ワームホールがあった。

驚いた彼は、一目散にワームホールから逃げ出す。
全速力で走りながら、彼の心臓は大きく鳴った。

出た。出やがったー！！
カナタはどうにか逃げながら、洞窟へとたどり着く。

思わず中に滑り込んだ彼は、後ろを振り返る。
洞窟に入ったのはマズかったかー？！

ワームホールはそのままついてくる。
カナタは洞窟の中を、ただ真っすぐに走った。

その時、彼は前方からやってくるアリエスを見つける。
彼は焦って彼女をかばうが、その瞬間後方で光が消えた。
気づくと、ワームホールは消えていた・・


一息つくと、カナタはアリエスに何をしていたのかと尋ねた。
アリエスはこの洞窟は森とつながっているのだと説明する。

それを聞いたカナタは、急いで船に戻ろうと彼女に言った。
彼は気づいていた。
刺客がこの惑星で、抹殺を決行しようとしていることにー。

だが船なら安全だ。
刺客は一人でアストラに戻ろうとしている。ならば、船を壊すような真似はしない。
皆の身を案じ、カナタは船に招集をかけるのだった。


ーアストラ号に戻ったカナタは、皆にワームホールのことは伝えなかった。
彼は、刺客の正体を知っていた。
仲間たちを見つめながら、彼は決意する。

奴は自分が気付いていることを知らない。
こうなったら、明日こっちから仕掛けてやる。
対決だー！！




















再び現れる刺客。

今回は惑星ガレムでの探索をする中で、カナタがワームホールに襲われる話でした。

カナタはこうなることを案じていたのですね・・。
予感は的中し、最後の惑星でついに刺客が再び動き始めました。


まぁ刺客の気持ちで考えても、そうしますよね。
カナタの言うように、船が壊れるようなことがあってはいけないから、航行中に襲うことはしないでしょう。

それにまだ距離がある状態では、刺客一人ではアストラに帰ることができません。
操縦の問題もあるし、惑星での食料調達も一人ではなかなか厳しいですからね。

だから襲ってくるなら、このタイミングなのです。
ここからなら、少し操縦知識があればどうにかなるかもしれませんしね。


となると、刺客は仲間のふりして虎視眈々とチャンスを狙っていたということでしょうか・・。
それは悲しいですね。
折角皆の絆がこの旅で深まったと思っていたのに・・。

仲間との冒険を通して得た絆より、使命のほうが大事だというのでしょうか。
そこまでする、理由とは？！

それこそが、世界を揺るがす謎の正体なのでしょうか・・。
どこでカナタたちのクローンの問題とつながるのか、まだ分からないなぁ。。

次回、刺客の正体が明らかになると思われるので、答え合わせを待ちましょうか・・。


後は気になったのは、ワームホールでカナタだけを狙ったように見えたこと。

洞窟の中まで追いかけてきたのなら、アリエスもろとも呑み込んでしまえば良かったのに、そうしなかったのはなぜなのでしょうか。

・・私には、アリエスを守ろうとしたように見えました。
でなければ、あのタイミングでワームホールを消すのは不自然すぎるんですよね。

今回はカナタはワームホールのことを皆に打ち明けませんでしたが、彼が話していればすぐにばれたことです。
だからアリエスがいたからといって、攻撃を止める必要はなかったはずです。

なのに、刺客はそうはしなかった・・。
これは刺客にとって、アリエスを殺すことは目的に入っていないということなのではないでしょうか。


そうなってくると、怪しい人物はもう絞られてきますね。
前回の予想でも怪しい人物をあげましたが、次回正体が明かされるとすれば、ここで名前を出そうかと思います。

恐らく、刺客はシャルスでしょうー。


前回の予想では、マクパで最後にワームホールに呑まれた人物が怪しいのでは、と考えました。
そして見返した結果、最後に呑まれたのはシャルスでした。

また今回、刺客がは殺してもいいがアリエスは残したいと思ったなら、刺客はアリエスのことを特別に思っていると予測できます。

今までの物語の中で、彼女を大切にしているーと言及された人物がいましたね。

それも、シャルスです。


この２つの点が重なる人物がシャルスのみというのは、もう彼が刺客であることの証明に他ならないと思います。
彼が刺客で、ほぼ間違いないと思います。



元々彼だけ（アリエスもそうですが）、他の皆とは状況が少し違うんですよね。

まず、クローンのオリジナルである親の姿が描かれていないこと。
これ、大きな伏線になっていると思われるんですよね。

そして、彼だけは親に疎まれて育ってきたわけではないこと。
むしろ彼のほうから、親を遠ざけてきてるんですよね。

同じように見えて、ここはかなりの違いだと感じます・・。


更にセイラのこともあるし、これはもうクライマックスに来て、シャルス一択という感じではないでしょうか。
っていうか彼以外で考えたら、もう大穴のアリエスしかいないし！！


彼の出自には、まだ何か隠されているような気がします。
セイラのことも・・。

そこが、彼を今なお刺客足らしめている理由なのではないかと思います。
次回、私の予想は合っているのか・・

これだけつらつら述べて外したら恥ずかしいですね。
別の意味で、ドキドキしますｗ





さて、後はカナタとアリエスの関係について。

今回のやり取りは、もう思いが通じ合ったと見ていいんですよね？！
お母さんに紹介するって、そういうことですよね？！


なんかいつのまに・・ってくらい急展開に思えるけど、たぶん最初から2人共惹かれ合っていたのですよね。
気持ちの伝え方も何かほのぼのしていて、本当にお似合いだな～と感じました。

シャルスのアリエスへの思いが気になるところですが、このまま上手く行ってくれるといいですね。
もうアストラに着いたら、お母さんと3人で暮らしちゃえばいいのに！！ｗ

ラストまでに、正式にくっついてほしいですね。
カナタならきっと男を見せてくれるはず！

期待しています！！








さて、次回はいよいよ刺客の正体が分かる話でしょうか。

全面対決を心に決めたカナタ。
彼は一体、どんな策に出るのでしょうか。

そして刺客の正体と、その目的は？
気になります！！

次回も楽しみです☆