前回、謎を食べるという行為を見せたネウロ。

弥子は彼に対して恐怖と共に、自分の中に潜む謎を食べてくれるのではないかという期待を抱きますー。

果たして、弥子の父親を殺した犯人は明らかとなるのでしょうか?!

感想です☆




脳髄の空腹~第2話 「凹【へこみ】」




※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

弥子(やこ)が探偵になるー
母親の遥(はるか)はそれを聞いて、思いのほか喜んだ。
彼女は父親のことで塞いでいた弥子のことを、ずっと心配していたのだ。

それにかっこいい助手もいるなんて・・
そう言われて、ネウロは満面の笑みを浮かべる。
先生のことは任せてください!!

そう言って顔を撫でる彼の邪悪さに、弥子は身震いする。
だが母親はそれには気付かないのだった・・。

彼ーネウロは、父親を突然殺された自分の前に現れた、謎を食っているという魔界の化け物だ。
・・次はうちの謎を食べるの?
そう訊くと、ネウロはよだれを抑えながらうなづく。
楽しみだ、貴様の家に潜む謎は、どんな味がするのか・・。

その時、家の呼び鈴が鳴った。
家政婦が開けると、そこには竹田(たけだ)と笹塚(ささづか)の2人の刑事がいた。
彼らは先ほどのカフェの事件の容疑者を移送し、礼を言いに来たのだった。

するとネウロはちょうどいいとばかりに、2人にもう少しここにいてほしい、と話す。
これから30分もしないうちに、弥子がこの家で起こった事件を解決してみせるー

それを聞いた一行は、驚く。
笹塚はさすがに無理だろうと異議を唱えたが、竹田はそれを制した。

彼は弥子は今父親の事件とポジティブに向き合おうとしているんだ、付き合おう・・と笑みを見せる。
遥も弥子が昨日までよりずっと生き生きしているのを見て、 ほほ笑むのだった。


皆がリビングに行くと、弥子はどういうつもりだ、とネウロににじり寄った。
だがネウロは意に介せず、部屋の中の謎の匂いを嗅ぎまわる。
地上に出て来た甲斐があったものだ・・
そううっとりする彼に呆れながらも、ふと弥子は気になって尋ねた。

そもそも、ネウロはどうして地上に出て来たのだー?
その問いに、彼は答えた。
自分の栄養源は、謎を解くと放出されるエネルギーだ。
だが魔界の謎は、どれも単純で小さいのだ・・

そのせいで、自分の脳髄の空腹はいくら食えども満たされなかった。
そして気が付くと・・
彼は魔界中の謎を食いつくしてしまっていたのだー

だから自分は地上に謎を求めて出て来たのだ・・。
その説明に、弥子は少し怯えを感じた。
どうやら私の目の前にいる化け物は、想像を超える化け物らしい・・

そんな中、ネウロは捜査資料を取り寄せようか・・と呟いた。
彼はグローブを外すと、パソコンに手を当てた。
その手は、画面の中に潜り込んでいく・・

ー異次元の侵略者・・

彼の手は、データをまるで物のように扱った。
そしてーある1つのデータをつかみ取る。
すると、そのデータが開いた。

それは、弥子の父親の事件の捜査資料だった、
事件は、家政婦の園部美和子(そのべみわこ)によって、発見された。
彼女は自宅の仕事場に鍵をかけたまま出てこない被害者を心配して、窓から覗いて事件に気付いた。

通報を受けた巡査に続いて、刑事たちも到着。
その間、遥と弥子は仕事と学校で不在だった。

父親のいる部屋は、ドアにも窓にも鍵がかかっていた。
そこで刑事たちは窓を割り、中に入った。

ー父親の誠一(せいいち)の遺体は、凄惨なものだった。
全身を無数の刃物で刺されていたのだ・・。

そのことを思い出した弥子はうつむく。
誠一が家族と最後に話したのは、前夜の12時頃。
死体の血は乾いており、死後15時間は経っていると推測された・・。

それを読んだネウロは、素晴らしい、と叫ぶ。
唯一の窓には掛け金が降ろされ、ドアを開ける唯一の鍵は被害者の机の中にあった。
謎のエネルギーが、密室を作ったのだ。

彼は再び部屋を見て回りながら、だが・・と呟く。
その密室こそが、犯人を限定することになる。
この謎も、我が輩の腹を満たすほどではないのか・・。

それから、彼は弥子に目を向けた。
この楽しいひと時に、やけに静かだな・・。

そう指摘され、弥子はあんたは気楽でいいよね、と息をつく。
彼女は事件のことを思い出して、気持ちが落ち込んでいたのだ。

だがネウロには、その感情は理解できないらしい。
そこで弥子は明かした。
父親との最後の会話を覚えていないことを・・。

彼女は言う。
だってそれまでは日常だったのだから、と。
自分には頭脳もないし、警察やネウロのような能力もない。
でもこの家の日常を誰が壊したか知らないと、もう日常に戻れない気がする・・。

そう言うと、彼女はネウロを見つめた。
ネウロ・・本当に食べてくれるの?この謎を。
我が輩を誰だと思っている。
ネウロは即答する・・

そして彼は全員を集めるように言った。
弥子は戸惑い、その意味に気付く。
もう・・解けてるの?

その問いに、ネウロはあふれ出るよだれで答えた。
食事を始めるぞ、弥子。この謎も、もはや我が輩の舌の上だー


その後、弥子の呼びかけで事件の関係者が皆集められた。
前回同様、ネウロが弥子の代わりに推理を披露するという体を取る。

本当に30分で謎が解けたことに、皆懐疑的だった。
だがそんなこと気にせず、ネウロは弥子の腕を操る。

弥子の父親を殺した犯人は、今この中にいるー

彼女の言葉に、皆息を呑む。
遥と竹田が、本気なのか・・と彼女に問う。
弥子も不安げにネウロを見やるが、彼は笑みを崩さない。

構わん、真実を知りたければ叫ぶがいい。
犯人はお前だーと。

それを聞いた弥子は、覚悟を決める。
彼女は指が動くままに、叫ぶ。
犯人はーお前だ!!

ー竹田は、周囲を見回した。
皆の視線が、自分に集まっている・・

彼は弥子が自分を指していることに気付き、目を見開いた。
私・・?冗談だろうー?!

だがネウロは、冗談で言えることではない、と話した。
弥子は驚き、竹田から目を離すことができないのだったー。




















第2の事件。


今回は、弥子とネウロが、弥子の父親の謎に挑む話でした。


普通に家族の中にまで入っていってるネウロが笑えますね。
お母さんも、娘が消耗しているときに変な男が現れたんだから、もっと警戒してー!!

2人は前回のスタイルで事件を解決していくようですね。
有名な探偵になったりするんでしょうか。楽しみですね。



さて、そして1話から語られていた、弥子の父親の事件。

密室殺人だったんですね・・。
しかも刃物でめった刺し・・これは可哀想です。。

弥子の言葉が、胸を打ちますね。
明日父親が死んで日常が壊れるなんて、誰も思わないですもんね。

最後の会話を覚えてないのも、それまでが平和だった証拠です。
それだけに、後悔が深いんですよね・・。
彼女の父親への思いが感じられて、辛かったです。


それにしても、犯人が竹田刑事なら、動機は何なんでしょうね。
彼女たち家族とそれまで面識があったようにも描かれていなかったので、なぜ弥子の家が標的になったのか分からないです・・。

父親と何か諍いがあったのかな。
ネウロは動機には興味ないようですが、今回は弥子も黙っていないでしょう。
何が背景にあったのか、明らかにしてほしいですね。



そして密室のトリックですが、これは恐らく分かりました。

ネウロがものさしのようなものに注目していたので、それがヒントですよね。
恐らく、ものさしを窓につっかい棒にして、開かないようにしたのではないでしょうか。

そしてそれがバレないように、自分が到着してから、自分の手で窓を割るー
そうすれば証拠もすぐに隠すことができるので、密室が出来あがるーという感じではないでしょうか。


ただ竹田は刑事でもあるので、なかなかしっぽは出さないように思えますね。
この程度の証拠では、物証不足かも・・。

他に何か証拠があるのか、それともネウロが強引に行くのかw
気になりますね。


事件の謎が明らかにされることで、弥子の心の傷が少しでも癒えればと思います。
ネウロといると悩む暇もないので、案外一緒にいるのは良いことかもしれないですねw

今回の事件を解くことからが、2人の謎を探す旅の本当の始まりだと思います。
彼らの関係もどう変わっていくのか・・
見守っていきたいと思います。






さて、次回は謎解きのターンですね。

予想もしなかった、犯人が刑事というこの事件・・
一体その裏には何があったのでしょうか。

ネウロはその全てを明かし、謎を喰うことができるのかー

次回も楽しみです☆