前回、アヤの事件を解決したことで、世界中に存在を知られることとなった弥子。
このことは、弥子とネウロの生活をどう変えていくのでしょうか・・。

そして次なる謎は、どんな形で2人の前に現れるのでしょうかー。

感想です☆





ひとりきりの歌姫~第16話 「撮【とり】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

アヤの事件が新聞やニュースになりー
弥子(やこ)はあっというまに、有名人になってしまった。

学校でも通学路でも色んな人に声をかけられるようになった彼女は、事務所に着くなりネウロに文句を言った。
するとネウロは何でもないような顔をして、ネットでも騒ぎになっていると弥子に教える。
慌て取り乱す彼女を横目で見ながら、彼は満足そうに笑みを浮かべた。

やっぱりあの事件には、弥子の顔を売る効果はあったようだ・・。
ネウロの力を借りたとはいえ、彼女は世界的歌手の犯罪を暴いたのだ。
弥子の顔は全国に知れ渡り、この事務所の知名度も依頼人も増すことだろうー

だが・・と彼は考えた。
有名になるのはありがたいが、避けたいのは興味本位のゴシップ的な熱狂だ。
恐らくここを探り当てたマスコミが、まもなく押し寄せることだろう・・。

彼は自分の顔が表に出るのは好ましくないと、対策を練り始めた。
その様子を呆れながら見ていた弥子は、ふと自分の背後に見える三つ編みに気付く。

あれ・・この三つ編み、移動してない?!
弥子は恐る恐る、三つ編みに近づいてみる。
すると三つ編みはいきなり動き、彼女は思いっきり叫んだ。

気づいたネウロが、どうやら魔界の瘴気に当てられたようだ、と三つ編みが動く理由を教えてくれた。
中途半端に命が戻ってしまったらしい・・
弥子が名前を訊くと、彼女は毛先でペンを持って紙に書いてみせた。

「あかね」

どうやら、それが三つ編みの彼女の名前らしい。
弥子はどうしてここにいるのかも尋ねたが、どうやら今の状態になったのは前の会社の持ち主たちのせいではないようだ・・。

ネウロはそれを見ながら、彼女も微かだが謎の気配を持っているな、と話す。
今は色々忙しいが、いずれは貴様の謎も喰ってやるー
彼はそう言って、あかねの髪の毛を撫でるのだった。

それから、ネウロはあかねにパソコンは使えるか、と尋ねた。
うなづく彼女に、彼は自分の非所にしてやろう、と告げる。

報酬は弥子による週5のトリートメントで、交渉は決まった。
巻き込まれた弥子は思わずため息をつくが、ネウロは人材は充実させておくべきだ、と彼女に語る。

何でも、ネウロは前回の事件で学んだのだという。
人間に可能なことは、彼が思っている以上に多いー
だから使える人間を増やしておいて、任せられる仕事はどんどんやらせるべきなのだ・・

彼はそう言うと、弥子をある場所へと誘う。
他に誰が手伝ってくれるというのだ・・そう思った弥子だが、その時彼女の頭に1人の人物が思い浮かぶー


2人が向かったのは、一軒のコンビニだった。
そこでは吾代(ごだい)が、柄の悪い店員として仕事をしていた。

彼は2人が来たことに気付くと、あからさまに嫌そうな顔で身を引く。
だがそんなことには構わず、ネウロはここへ来た理由を告げた。

貴様に働き口を用意したぞ。我が事務所の雑用だ。

それを聞いた吾代は、眉をひくつかせる。
人手が必要なときには貴様を呼んで働かせるー
そう言われた彼は、ネウロの前に立ってメンチを切る。

自分が誰の下につくかは、自分で決める。
たとえ半殺しにされても、お前らに服従する気はないぜー
睨みを聞かせながら吾代がそう言うと、ネウロは困ったような表情を見せる。

そうか、残念だ。貴様なら拒む権利がないということを分かってくれていると思ったが・・。
彼は戸惑う吾代の前で、一冊の雑誌を取ってみせる。
そうして彼は500円玉をその雑誌で挟むと、中を開いて見せたー

我が輩は、ジャンプで人を殺すことも可能なのだー

雑誌の中では、500円玉がぺちゃんこにつぶれて、平たく伸びきっていた。
それを見た吾代の目は、真ん丸に見開かれる・・。
力の差が理解できたか・・?
そう訊くと、ネウロは有無を言わさず吾代を事務所に連れていくのだった。


その道中、吾代は自分に何をさせるつもりだ、と尋ねた。
そこでネウロは、彼に壁になってほしいのだ、と話す。

姿を公けにしたくない自分に代わって、不要なマスコミをシャットアウトしてほしいー
それを聞いた吾代はニュースを知らないらしく、何の話だ、と首を傾げる。
だが、事務所の前には既に1人いた・・
ネウロはその姿を指さす。

すると、いきなりカメラを構えた男が弥子の前に飛び出た。
彼はフリーライターの篠原(しのはら)で、昨日の事件のことを教えてほしい、と彼女に迫る。
そのグイグイ来る態度に、弥子は戸惑い困惑する。

その様子を吾代は、訳が分からず見つめる・・。
その背中に、ネウロはささやいた。
早速出番だ、吾代。あの男を殴ってつまみ出せー

驚く吾代に、ネウロは語って聞かせる。
現在の自分たちは、宣伝手段を慎重に選んでいる。だからあのタイプの下等なマスコミは必要ないのだ。

彼の言う通り、篠原はしつこく弥子に食いついて離れない。
弥子が嫌がっているのを見た吾代は、ネウロに早く動くように言われ、困り果てる。
その間も、篠原の執拗な取材は続く・・
前後からひっきりなしに聞こえる声に、彼の脳はぶちきれたー

うるせーな!!
そう叫ぶと、吾代は思いっきり篠原を殴り飛ばした。

篠原はそのまま床に倒れ込む。
一瞬の間の後、ネウロが声をあげた。

困ったなぁ、勝手について来た人がマスコミを殴ってしまったぞ。
先生と僕は全然関係ないのに~。

いかにもわざとらしくそう言うと、彼は弥子の手を引いて事務所へと上がっていった。
残された吾代はちゃんと説明しろ、とその後を慌てて追いかける。

ーその後ろで、篠原は震えながら体を起こした。
彼は殴られたことに、憤りを感じていた。

取材の場が、神聖なジャーナリズムが暴力で汚された・・

カメラに貼り付いた目玉を引きはがすと、彼は怒りから決意した。
殺してやる、取材拒否のガキに、暴力を行使するチンピラ・・

どいつもこいつも、撮り殺してやるー!!!




















ネウロ流、マスコミ対策。

今回はアヤの事件で一気に有名になった弥子と事務所のために、ネウロがマスコミ対策を施す回でした。


吾代、再び!!でしたね。
いずれ出番はあると思っていましたが、意外と早かったですね!

まさかコンビニでバイトしているとは・・w
よく受かりましたよねw


彼も弥子と似たようなポジションにつくのかな・・。
なぜかネウロはあかねには優しいのに、2人には容赦ない。

弥子も自分が奴隷化しているから、彼が奴隷化していくのを見るのは複雑そうですね。
でも避けられない運命でしょうw
こうなったら3人の関係がどうなっていくのかを楽しむ方がいいでしょう。

弥子は人の痛みの分かる子なので、あかねとも吾代ともうまくやっていきそうな感じがします。
吾代もゆくゆくは、2人との出会いを受け入れられるといいですね。

・・いや、ネウロは無理か。。w





それと、もう1人事務所に加わったあかね。

魔人の瘴気に当てられて命が戻るなんて、そんなことあるんですね。
彼女髪しかないんですかね・・。
元は体ごと埋められたとは思いますが、移動できることを考えると体はもう無くなっちゃったのでしょうか。

そうなると、結構前に殺されている感じがしますね。
いずれネウロがその謎も解くそうですが、どんな背景があるんでしょうね。

たぶん高校生くらいの子だったんだろうなぁと思うと、すでに何か切ないものが・・。
知りたいような知りたくないような複雑な気分です。


何気にパソコンが使えたりとハイスペックっぽいので、これからの彼女の活躍には期待ですね。
ネウロと弥子とはまた違った、ネウロとの絡みが見られそうで楽しみです。

弥子とも女子同士だし、仲良くなるのかな(^^)

一気にメンバーが増えて、面白くなりそうな雰囲気が出てきましたね。
次巻以降の展開、待ち遠しいです!!





最後に、今回の犯人について。

まだ事件は起こしていないものの、篠原からは犯罪の匂いがぷんぷんしますね。
確かに殴られたのは可哀想だけど、撮り殺してやるなんて単語、言い慣れてなきゃ出てこないですからw

きっと他の取材対象に対しても、ああいうスタンスなんでしょうねぇ。
余罪が多そうだ(^^;)


今回は弥子ではなく、吾代とネウロが活躍する感じになるのでしょうか。
また化け物じみた犯人なので、描写とお仕置きが楽しみですw







さて、次回は篠原が反撃に出るターンでしょうか。

何やら過激な取材思考を持っていそうな篠原。
彼の取材攻撃から、弥子たちは自分たちのプライベートを守ることができるのでしょうか?!

次回も楽しみです☆