◎あらすじ◎

昼休み、笹塚（ささづか）と石垣（いしがき）は久しぶりにゆっくりと休憩室で休んでいた。
だが何気なくテレビをつけた彼らは、驚くことになるー

なんと弥子（やこ）がテレビCMに出ていたのだ。
望月（望月）信用総合調査ー
会社名を見た笹塚は、目を細める。
望月・・？

ー一方探偵事務所では、弥子が自分のCMを見てため息をついていた。
これじゃまた、質問攻めだ・・。
そう嘆く彼女を横目に、ネウロは望月たちの計画に感心する。

なるほど、こうして情報提供者の枝葉を増やそうという訳か・・。
だが・・と彼は考える。
彼らが秘密裏の交渉を望んだのは、このサプライズのためだかなのかー？

まぁ、我が輩の目的と奴らの目的が一致する限りは、共存共栄好きにさせてやろうー
そう笑ったとき、事務所のドアを叩く音がする。

訪問者は、笹塚だった。
彼は弥子のCMを見て来たと話したので、弥子は望月の会社と契約を結んだことを伝えた。
すると笹塚は、望月のことを知っている・・と明かした。

なんでも望月は、警視庁のOBなのだという。
現役時代の人脈や経験を活かして、退職後に警備会社や調査機関を立ち上げる人は少なくない。
その中でも、望月の会社は群を抜いて大きくなったのだ・・
笹塚はそう語る。

全国レベルで傘下の会社が存在し、実は警察もよく世話になっている・・。
そう言いながらも、気をつけろ、と彼は弥子に注意する。
あの会社の持ってくる情報は役に立つ。だが最近はー役に立ちすぎるんだ。

上は疑っていないが、自分が顔を出す場所では良い噂を聞かない。
会社を大きくしたいのは望月の本心だろうが、深く関わりすぎないようにした方がいい・・
彼はそう言って、事務所を去っていくのだった。


その頃、望月の会社では、望月と早坂（はやさか）が弥子のCMを見ていた。
望月は満足そうに微笑み、彼女もいずれ情報の素晴らしい活かし方を知るだろう・・と話す。
早坂も笑顔で、それに応えた。

その後、望月と早坂は別れて、それぞれの仕事に向かう。
早坂は面接があると言い、１つの部屋へ入った。

そこにはー吾代（ごだい）がいた。
彼は早坂と、その後ろに控えるユキを見て唇を歪ませる。
やっぱりいたか、厚着野郎ー

彼は拳を鳴らしながら言った。
スカウトだか知らないが、自分の目的はユキをぶっ殺すことだーと。

それを聞いたユキも前に出て、2人はにらみ合う・・。
その度胸を見た早坂は、吾代をほめた。
リベンジ目的で1人でここに来れる度胸、体格に血の気・・
君自身、もったいないと思うだろう・・？
彼は尋ねた。

今の君はあの探偵たちに飼い殺されているんだよー
その笑みに、吾代は言葉をなくす。
早坂はユキとの決着はいつでもつけられるから、まずは自分たちの会社を手伝ってみないか？と誘った。

彼は吾代の肩を抱くー
考える作業は私がやる。君はただ恵まれた暴力を思う存分に振るえばいい。
ピッタリの仕事だろー？


その夜、弥子たちは望月たちに言われて港の倉庫街に出向いていた。
望月によれば、早速CMが功を奏して、2人になら情報を教えてもいいという輩が現れたのだという。
話した人間の安全にも関わる情報なので、誰にも言わずに夜の11時に指定された場所へ来てほしいー
それが彼の要望だった。

人使いの荒さに呆れながらも、ネウロが今回だけだ、と言うので弥子もついてきた。
だが本当にもうやめたい・・
彼女がそうため息をついたその時だった。

大型のトラックが、倉庫の中に入ってきた。
中には男が2人乗っている。
この人たちが、情報提供者・・？
弥子は思わず、息を呑む。

片言を話すその男たちは弥子の姿を認めると、運転席から降りて来た。
そして彼らは荷台を指すと、さっさと中を確認するように2人に指示する。
トラック丸ごとに情報が・・？
弥子は戸惑いながらも、トラックに近づく・・

その瞬間、目の前に光がほとばしり、弥子は思わず目をかばった。
気づくと入り口は警察に取り囲まれ、筑紫（つくし）の姿が中央に見えた。
彼は中にいる4人に向かって叫ぶー
麻薬取締法違反の現行犯だ！そこから一歩も動くな！！

その言葉に、弥子は驚く。
どういうこと？麻薬現行犯？！

男たちも誰かが密告したな、と慌てて逃げようとする。
一連の流れを見ていたネウロは息をついた。
ふむ、あのタヌキどもの仕業か・・。どうやら我々は絶体絶命のピンチのようだぞ。

彼はそう言うと、姿を見られてはマズい・・と髪の毛を動かした。
ー魔界777ッ能力、虚栄の兜ー

その呟きと共に、煙幕のように辺りに霧が立ち込める。
そのせいで4人の姿が見えなくなり、警察は慌てた。

・・その様子を、少し離れたところで早坂は盗聴していた。
彼は警察が弥子たちを取り逃がしそうになっていることを知ると、協力者を乗せていて良かった・・と笑う。

後ろに4人の写真を回すと、彼は指示を出す。
隠れそうな場所を当たり、最低でも女探偵だけは警察に突き出せ。
殺さなければ、手段は問わない・・。

彼は後ろに控える吾代のスーツ姿を見て、ほめる。
良い働きを期待しているよー
その言葉に、吾代も笑みを返す。

さぁ、狩りを始めようー
早坂のその言葉で、車内の皆は一斉に動き出すのだったー。




















裏切りのシナリオ。

今回は契約を結んだ弥子たちをはめるため、望月たちが彼女らを罠にかける話でした。

やっぱり利用しようと目論んでいたんですね！
そりゃそうか、普通に考えて女子高生を利用するメリットなんて、頭の悪さを利用する・・くらいしかないですもんね。

あのCMも低クオリティだし・・ｗあれがサプライズだったら、扱いの悪さに泣くわ（＾＾；）
宝石で支払ったのも、後で回収するためでしょうね。
本当やることが汚い奴らです・・。


恐らく麻薬取引は警察を引き付けるためで、本当の取引は別にあるのでしょうね。
その取引のほうがヤバいもののため、弥子たちを利用して警察の目を反らさせたのでしょう・・。


麻薬よりヤバいものっていうと、銃器とか？人身売買とか？
その辺が濃厚でしょうか・・。

でも警察OBの望月がそこまでやるのかなー・・という疑問も。
明らかにヤバさが尋常じゃないですもんね。

となると、この計画は早坂が仕切っていて、望月もまた使われている可能性はあるかなーと感じます。
そもそも見た目の雰囲気からいって、早坂のほうが数段ヤバそうだし。

あの笑顔の裏には、壮大な計画が詰まっていそうですね。
吾代を利用しようというのもあざといし、さて次回以降どんな手の内が明かされるのか・・。

それがネウロにとっての謎になるのでしょうか？
巧妙な人物の謎なら、ネウロの腹を満たすものになるんでしょうか・・。
そろそろ魔力の回復の面も心配なので、その辺も注視していきたいですね。




さて、後は警察がどこまで関わってくるか・・。

筑紫が来ているということは当然笛吹もいるでしょうが、笹塚も秘密裏に動いたりするのかな？
筑紫が言っていたように弥子が妹に似ているなら、笹塚が心配して単独行動に出る可能性もありますよね。

厄介なことになったり、怪我をしないといいのですが・・。


弥子たちも今後のためには、ここは姿を隠し通さないといけないですしね。
今まで築いてきた人間関係が崩れるピンチでもあると思います。
どうか逃げ切れますように！！







さて、最後に吾代ですね。

早坂の下についた彼ですが、本当に従ったのかというと五分五分かなーという気がします。
吾代があんな笑顔を信用するとは思えないのですよね・・。


ネウロたちから離れたいという気持ちもあるだろうから微妙ですが、それでも早坂に大人しく飼われるタイプではないんじゃないでしょうか。
きっとユキとぶつかる機会を虎視眈々と狙っているんじゃないかなぁ・・ｗ


そうなると、早坂と吾代の裏切り合いの様相も濃くなってきますね。
早坂は吾代のことも、ピンチには切り捨てようと考えているでしょうし、そこは駒である吾代も分かっているはず。

そこをどう相手の裏をかくか・・面白くなってきましたね。
まさに裏のやり取りという感じで、こういうの大好きです！！ｗ


吾代はきっと弥子のことは見捨てたりしないとも思うんですよね。
彼が最後に誰を選ぶのか・・

見届けたいと思います。










さて、次回は港での攻防ですね。
追う者、追われる者が入り乱れることとなりそうです。

なんといっても、吾代がどう動くかが気になるところ・・！
そして早坂の目的とは？！


次回も楽しみです☆