前回、由乃との甘い時間を過ごした雪輝。
だがそんな楽しい時間を過ごした後の彼に待っていたのは、余りに信じ難い事実でした・・。

一方、来須は10thを殺した容疑者が、雪輝と由乃だと主張。
彼の策によって、2人は警察から追われる身となってしまいます!

来須の目的とは一体ー?!

感想です☆




Diary20~ 「二人だけの逃亡」





※以下、ネタバレあり※









◎日記所有者一覧◎
・1st 天野雪輝・・無差別日記
・2nd 我妻由乃・・雪輝日記
・3rd 火山高夫・・殺人日記、死亡
・4th 来須圭悟・・捜査日記
・5th豊穣礼佑・・はいぱーびじょんだいありー、死亡
・6th春日野椿・・千里眼日記、死亡
・9th雨流みねね・・逃亡日記
・10th月島狩人・・飼育日記、死亡
・12th平坂黄泉・・正義日記、死亡





◎あらすじ◎

6月12日、20時。
雪輝(ゆきてる)は或(ある)と別れ、帰路を歩いていた。

彼は由乃(ゆの)が記憶を改ざんしていることに、激しいショックを受けていた。
由乃が自分を守ってくれるのは、心の支えが自分しかないからだ。
でもそれでは、由乃はどこまで行っても狂ったままだ・・。

そんなことを考えながら歩いていると、突然日記が書き換わった。
確かめようとした彼は、前方に来須(くるす)の部下の西島(にしじま)たちが立っているのに気づく。

彼らは雪輝を取り囲んだ。
西島が笑みを浮かべながら、ずいぶん遅い帰りだね・・と近づいてくる。
その不穏な空気に、雪輝は戸惑った。
西島が、そんな彼を見て口を開く。

今日はね、先日の殺人事件について聞きたくて来たんだ。
彼は笑顔だったが、その口調は有無を言わさないものがあった。
署まで同行願えるかな?雪輝君・・。


桜見警察署ー
そこには、由乃の姿もあった。

彼女は雪輝が連れてこられたのに気づくと、急いで駆けよる。
由乃・・何が始まるんだ?
雪輝が不安そうに問うと、由乃は取り調べがあるみたいだ、と答える。

でも大丈夫だよ。何があっても、私が守るからねー。
彼女はそう言いながら、周囲の刑事たちを見回す。

これだけの人間に襲われたら、危険だ。とにかく日記を守って、退路も確保しないと・・。
彼女が1人ぶつぶつ呟く姿を見て、雪輝はまた嫌な感じがしてきた。

まただ。また由乃が暴走しかけている。
僕が止めなきゃ、駄目だ・・。

そこに、刑事の1人から声がかかった。
まずは雪輝から聴取を始めるー
そう言われた雪輝は、笑顔で由乃を励ます。

大丈夫だよ、来須にも何か事情があるだけだろう。自分がちゃんと話を聞いてくるからー。
彼はそう言って、背を向ける。
だがその腕を、由乃は掴んだ。

せめて日記だけは置いて行って。嫌な予感がするから。
彼女のやけに不安そうな表情に、雪輝は戸惑いながらも携帯を渡す。
そして彼は、聴取室へと入っていくのだった。

そこではー来須が既に待っていた。
彼は銃の手入れをしながら、雪輝に座るように言う。
そして彼が座ると、話を始めた。

10th(テンス)が殺された事件で、付近で雪輝と由乃を見たというタレコミがあった。
そう言われた雪輝は、そんなはずがない、と即座に首を振る。
来須はじゃあこの話はガセだなーとすぐに折れて、笑みを浮かべる。

聴取が終わり、雪輝はほっとする。
すると来須は銃の手入れを終え、じゃあ暇だしちょっとゲームでもしてみるか、と雪輝に銃を向ける。
ロシアンルーレットだー
彼はそう言い、引き金を引く。

ーそれは雪輝日記にも、すぐに表示された。
雪輝のピンチを悟った由乃は、見張りの西島に何も言わず、ただ聴取室へ足を進める・・。

一方雪輝は、来須の突然の挑戦に戸惑い、震えた。
来須はそれを見て、自分たちには未来日記があるから大丈夫だ、と笑う。

雪輝の無差別日記は当然として、署の中で銃を撃ったら自分の捜査日記だって事件として予知するだろう。
何より今雪輝を殺したら、自分が捕まっちまう・・。
彼が笑うので、雪輝も頬を引きつらせながらもそれに合わせる・・。

それなのに、来須はまた引き金に指をかけた。
驚く雪輝に、来須は言う。

そう、俺はお前を殺せない。
ネックになっているのは、雪輝が悪人ではないという事実だー。
彼は真っすぐに雪輝に銃を向けるー

ーその予知を確認しながら、由乃はまず武器を手に入れることにした。
彼女は西島が見ているにも関わらず、見張りの刑事を襲って銃を手に入れるー

さて、雪輝ー。
ロシアンルーレットは、まだ続いていた。

来須は5発ある内の4発を撃ったが、未だ当たりは出ない。
次は雪輝の番だー
彼は自分の頭に銃を当て、引き金を引こうとする。

それを見た雪輝は慌て、何とか来須を止めようとする。
彼は涙目になりながら、冗談だよね?!とあえて明るく笑ってみせる。
だって来須は、自分たちの味方のはずだ・・。

だが、来須はその言葉を遮った。
残念だが雪輝、同盟は破棄だー。
彼はそう言って立ち上がる。その手に握られた銃は、再び雪輝の方を向いた。

俺は神を目指すことにしたよ。未来同盟は、ここで解散だ。
ーその言葉と同時に、由乃が部屋に飛び込んだ。
彼女は雪輝に伏せるように言うと、ためらうことなく来須の頭に銃弾を撃ち込む。

銃声と共に、来須は血を流し倒れていくー
それを見た雪輝は真っ青になり、悲鳴をあげた。

だが由乃は尚、来須の体に銃を向ける。
雪輝はそれを止めると、彼女が完全に暴走していることに懸念を抱いた。
強引にでも止めないと、来須が死んでしまう・・!!

するとタイミングの悪いことに、更にそこに西島まで入ってきた。
雪輝は急いで彼女と西島の間に入り、由乃にやめるよう怒鳴る。

状況がどんどん悪化してる。落ち着け!!
彼はそう叫び、由乃の瞳を見つめる。その体は震えて、涙も浮かんでいる。
由乃は彼の顔を見つめ返すと、にっこりと笑った。

泣かないで、ユッキー。私が来たから、安心だよ。

そう言うと、彼女は西島を人質に署内を走った。
雪輝はその後を追いながら、何でこんなことになってしまったんだ・・と途方に暮れる。

西島が雪輝に、自分のやっていることが分かっているのか?!と問うた。
これじゃ自分の首を絞めているようなものだぞ・・!!
そう指摘された雪輝は、自分だってこんなことはしたくないんだーと泣く。

そこへ、雪輝たちを見つけた刑事たちが追ってきた。
彼らは威嚇するため、雪輝たちの足元を狙って銃を撃つ。
その攻撃に怯えた雪輝は、パニックになり来須の元から持ってきた銃を手に取る。

それを見た西島は止めた。
よせ、雪輝君。それはただの威嚇射撃だ。
反撃すれば、本当に犯罪者になるぞー?!

だが自分に向けられた銃口の数に、雪輝の精神はもたなかった。
彼は死の恐怖に我を忘れ、引き金を引いてしまうー

その瞬間、雪輝の銃から銃弾が飛び出し、1人の刑事の胸を撃った。
時間が止まったかのように場は静まり、撃たれた刑事だけが宙を舞う・・。
その光景に、雪輝はようやく我に返った。

あれ・・?僕・・。


その頃ー
来須が撃たれたことで、署内は大騒ぎになっていた。
救急車を呼ぶ声を聞きながら、来須は目を開くー。

我妻(がさい)の奴、知ろうとが1発目から頭を狙ってくるか?
彼は防弾チョッキを仕込んでいたが、それは無意味だった。
奇跡的に耳をかすめただけで済んだが、下手したら死んでいたところだった・・と彼は舌打ちする。

だが・・これでフラグは立った!!
来須はよろけながらも立ち上がると、署内にアナウンスを流す。

全職員に告ぐ!天野雪輝(あまのゆきてる)及び我妻由乃(がさいゆの)の両名を逃がすな!!
抵抗するようならばー射殺も許可する!!

そのアナウンスが流れた途端、雪輝たちの日記は書き換わった。
2人同時にーDEAD ENDフラグが立ったのだ。

ーそれは、来須には織り込み済みのものだった。
彼が2人と戦えなかった最大のネックじゃ、2人が悪人ではないという事実だった。
だから彼はあえて、2人が罪を犯すように仕向けたのだー。

雪輝を危険にさらせば、由乃は間違いなく暴走するだろうーそれも、この警察署内で!!
これで自分の思惑通り、2人は全警察が追うべき正式な犯罪者となった・・

来須は救急車を断ると、部下たちに適当に手当てをさせる。
包帯で傷口を塞ぎながら、彼は戦う決意にみなぎっていた。
全て・・計画通りだ!!


雪輝たちは、西島を連れて屋上に出た。
そして2人はそこで西島を解放すると、真っすぐにフェンスの方へと向かった。

由乃に手を取られ走りながら、雪輝は涙を流す。
ごめん由乃・・僕は君を止められなかった・・。

2人は犯罪者になってしまった。
今度こそ守るつもりだったのに・・。
雪輝の後悔は、尽きない。

そんな彼の思いを受け取った由乃は、頬を染める。
彼女は微笑み、雪輝にキスした。
ありがとうー

そうして、2人は屋上から飛び降りた。
下には日記にあった通り、トラックの荷台があった。
西島は2人の姿が無いのを見て、逃げたことを知るー。

この日、2人は逃亡犯となったのだった・・。




















4thの計画。

今回は雪輝たちが来須の思惑に乗り、警察署内で犯罪を犯し、追われる身となった回でした。
どんどん来須の策に呑まれていってますね・・雪輝たち。
相手が警察ということで、今回はどう考えても不利な立場です。。

そしてついに、雪輝と由乃両方にDEAD ENDフラグが立ってしまいました。
2人同時って初かな?
来須の強さを思い知らされますね・・。

なぜ彼が神になろうとしているのかはまだ分かりませんが、ラストを見るに来須の覚悟は相当のものです。
彼の追撃を2人はかわすことができるのかー?!
心配です。。




さて、そんな中での由乃の暴走がどんどん酷くなっていますね・・。
今回も西島が見ているのに、ためらいなく消火器で警備の人を襲うとか・・どんだけですか(^^;)
西島も、そこはすぐ取り押さえてくださいよ。この人もしかして、使えないタイプの刑事さんなのかな・・。

更に、部屋に入っていきなり来須の頭を撃ちますからね・・。
来須の言う通り、いきなり頭を撃てるとかどんな神経してるんだ。。

由乃には、雪輝のためなら殺人さえも辞さないところがあります。
でもこれって、今回みたいに敵が正義側だとどんどん自分たちの首を絞めるだけのような気がします・・。

今回の件で、雪輝も彼女の危うさを本気で思い知ることになるんじゃないかな。
指名手配犯なんかになったら、もう日常生活に戻ることは不可能ですよ・・。

由乃と付き合うとは、常にそういう危険と隣り合わせで生きるということです。
今までは雪輝たちが襲われる側だから、彼もそこまで真剣にはこの問題に向き合ってこなかったと思います。

でも今回のようなことは、今後も起きる可能性が十分にあります。
その時に全てを捨ててでも由乃と一緒になるのか、それとも彼女と戦う選択をするのかー
そろそろ雪輝は考える局面にあるのではないでしょうか。

この戦いが終わったとき、雪輝たちを囲む周りの環境はどうなっているのか・・。
この事件が来須が仕込んだものだと明らかにならなければ、正直2人の面子を取り戻すことは不可能だと思います。

これ、結構ヘビーな展開ですよね・・。
中学生男子に、こんな選択できるのかな。。

由乃の押せ押せを雪輝が制御できるのかも心配。
2人の関係、どうなっていくのかー注目していきたいと思います!


それにしても、今回は雪輝もかなりヤバいですよね・・。
パニックになっていたとはいえ、人を撃ってしまったのですから。

あの刑事が死んでしまえば、彼は殺人犯になってしまいます。
そうなったら、所有者の戦いどころの話じゃありませんよ。

もしかして、今後は2人逃走しながら所有者と戦う展開になったりする?みねねみたいに・・。
由乃は元から犯罪者ですからね。警察が彼女の身辺を調べたら、一気に情報が露呈することもあるでしょう。

なんか今回の話で、思いもよらぬ方向に話が向かっている気がしてなりません。
一体この後2人はどうするのかー
気になりますね!!



で、最後に今後の展開ですが・・。
これも圧倒的に、来須に有利ですよね。

雪輝たちが犯罪者になった今、来須の捜査日記には2人の情報が上がるようになりました。
この日記の強みって、そこですよね。
みねねが彼を敵視していた理由が分かる・・。
ある意味、無差別日記と同等くらいの強さを持っていると思います。

おまけに、互いに相手のことをよく知っています。
今までは由乃の狂気に所有者たちが押される展開が多かったですが、今回はそれも通用しない・・。

本当に、今までで一番手ごわい相手だと感じます。


射殺命令も出たので、もはや彼が手を下さなくても2人を始末できるようになったのも、大きいですよね。
うーん、この局面をひっくり返せるアイディアが出てこない・・。
今回ばかりは、2人共本気でヤバい気がします。

何か来須の予期しない事態が起きない限り、来須有利の状態はひっくり返せないかも。
唯一思いつくのは、来須の奥さんを人質に取って交渉・・くらいかな?

あの出会いには、絶対に何か意味があると思うんですよねー・・。
でも雪輝は民間の人間を巻き込むのは快く思わないだろうから、どうだろう・・。
うーん。。

とりあえず、次回を大人しく待とうと思います。
来須の目的が分かれば、もうちょっと戦いの全体像が見えそうですね。

この戦いに勝ち残るのは、どちらかー
見守っていきたいと思います。







さて、次回は逃亡犯となった2人が来須たち警察の手から逃げる話ですね。
日記を持っているとはいえ、来須の捜査日記に引っかかってしまう犯罪者となってしまった2人。
どうやって逃げ切るつもりなのでしょうか。

ここまでは来須の計画通り・・。
彼の有利は、このまま覆らないのでしょうか。
それとも・・?!

ここからがゲームの本番ですね。
最後に勝つのは、どちらか・・


次回も楽しみです☆