前回、ムルムルによって由乃がタイムリープしていることを知った雪輝。
彼は忌まわしいこのサバイバルゲームを憎み、由乃に立ち向かうことを決意します。

いよいよ所有者同士の最後の戦い。
この戦いを勝ち抜いて神になるのは、雪輝と由乃のどちらとなるのでしょうかー?!

感想です☆






Diary54~ 「愛しているから、愛すればこそ」






※以下、ネタバレあり※









◎日記所有者一覧◎
・1st 天野雪輝・・無差別日記
・2nd 我妻由乃・・雪輝日記
・3rd 火山高夫・・殺人日記、死亡
・4th 来須圭悟・・捜査日記、死亡
・5th豊穣礼佑・・はいぱーびじょんだいありー、死亡
・6th春日野椿・・千里眼日記、死亡
・7th戦場マルコ・美神愛・・交換日記、死亡
・8th上下かまど・・増殖日記、死亡
・9th雨流みねね・・逃亡日記、死亡
・10th月島狩人・・飼育日記、死亡
・11thジョン・バックス・・The watcher、死亡
・12th平坂黄泉・・正義日記、死亡




◎あらすじ◎

あの日ー自分で自分を殺した日。
由乃(ゆの)は恐怖と共に、高揚感に包まれていた。

これでやっとまた彼に会える・・。
由乃は涙を浮かべ、愛する彼を思い浮かべた。
天野(あまの)君・・

そう呟いてから、彼女は首を振った。
ううん・・ユッキー・・。

するとそこに、ムルムルが現れた。
彼女は由乃に入れ替わりを済ませるように言い、亡くなった2周目の由乃の手から携帯を取って渡した。
これで未来日記は合わせて2個じゃな!

そう笑うムルムルに、由乃は自分が使っていいのか?と尋ねる。
ムルムルはうなづき、由乃が使うのが自然だろうーと答える。
その日記を使って、再び神になればいいー

そう笑うムルムルに、由乃はふいっとそっぽを向く。
・・神なんか、どうだっていいわよ。
ムルムルはその真意に気付き、雪輝(ゆきてる)がいればいいか・・と息をつく。

しかしな、再び雪輝を守ったところで行きつく先はまた心中かもしれん。その時はどうする気じゃー?
そう問われた由乃は、日記をぎゅっと握りしめる。
その顔には、なぜか笑みが浮かんでいるのだったー。


現在ー7月27日。滅亡まで後20分。
世界が崩壊する中、雪輝と由乃はついに対峙し合った。
なぜ自分を殺したんだー!!
雪輝が由乃に迫るなか、足元が崩れているのに気づいたムルムルは場所を変えるように2人に言った。

そして因果律大聖堂に移動した彼らは、再び向き合った。
由乃を責める雪輝を、ムルムルは取り成す。
由乃だって大切な人を全て失い、追い詰められていたのだー。

彼女は2周目での由乃の誤算について触れる。
それは、雪輝が襖の間を開けてしまったことにあった。

彼がそこで3体目の死体を発見しなければ、死体こそが本物の我妻由乃(がさいゆの)だ、などという話にはならなかったし、由乃が偽物だという話にならなければ11th(イレブンス)を殺すのだってもっと簡単だった。

追い詰められて自分を殺し、死体を隠蔽したのに見つかり・・
取り繕うと思えば思うほど、2周目の世界は1周目の世界からかけ離れていってしまった。

彼女も不憫だとは思わないか?
ムルムルにそう問われた雪輝は、由乃の苦しみを思い言葉をなくす・・。

そこで彼は、由乃に気になっていることを尋ねることにした。
それはなぜ彼女が自分を殺そうとしたのかーということについてだった。

するとー由乃は突然大声で笑い始めた。
彼女はじゃあ逆に訊くけど・・と雪輝をきっと睨んだ。
なんで心中する、なんて言い出したの?

雪輝は由乃を殺して、自分が神になると約束したはずだったー
それを指摘された雪輝は、殺せる訳ないじゃないか・・と口ごもる。
彼は由乃を愛してしまっていた。だから彼女のいない世界を選ぶことはできなかったのだ・・。

だがそれを聞いた由乃は、じゃあ今回は雪輝が死ぬということになるよね?と彼に問う。
だったら私が神になってもいいじゃない。そうすれば私はまた3周目の世界のユッキーとゲームができるー

そう彼女が話すのを聞いて、雪輝はようやく理解した。
だから自分を殺すのか・・。
彼は由乃に、そんなことをしても無意味だ、と説く。

ゲームを繰り返せば、また大勢の人が死ぬんだぞー?!
そう叫ぶ雪輝に、由乃はしらっと答える。
どうせ皆、世界と一緒に回り続ける駒じゃない。

その言葉に、雪輝は自分の言葉が彼女には届かないことを察した。
自分の願いのために大勢殺したユッキーに、そんなこと言われたくないわ。
由乃はそう言うと、雪輝に告げる。
もう死んでいいよ、ユッキー。私はまたあなたを守れなかったみたい。

彼女は微笑み、雪輝を見つめる。
その落ち着いた様子に、雪輝はめまいを覚えた。
狂ってる・・お前狂ってるぞ、由乃!!
彼は力の限り叫ぶ。すると由乃も、金切り声をあげた。

狂ってるのは、私とユッキーが結ばれないこの世界の方だよ!!!

その時、ムルムルが雪輝を突き飛ばした。
足場を失った雪輝はーそのまま真っ逆さまに落下していく・・。

彼は自分が死ぬことを察し、ふと亡くなった皆のことを思いだした。
日向(ひなた)、まお、高坂(こうさか)、九郎(くろう)、礼亜(れあ)、そして或(ある)・・。
皆自分たちの戦いに巻き込まれ、死んでいった・・

間違えた・・。
彼は涙をこぼす。
由乃と同じじゃないか。僕は自分のために、皆を殺した・・。

いつかみねねに言われた言葉が、思い返される。
ーその先の責任は、てめえが取れ。
雪輝は必死に崖に手を伸ばし、なんとか捕まれないかともがいた。

もう責任なんか取りようがないかもしれない。
それでもせめて由乃だけはー・・!!
彼は日記を開き、未来に抗おうと動くー


その頃ー
時計は23時59分。28日になるまで、後1分を切っていた。
ムルムルは28日になるのを待つと、0秒きっかりで勝利の名乗りをあげる。

このサバイバルゲーム、勝者を2nd(セカンド)と認める!!

後は因果律を掌握すれば、由乃は完全にこの世界の神となる。
面白いゲームだったじゃろ?
そうムルムルは笑顔で由乃に語りかけるが、由乃はどこかぼうっと遠くを見つめていた・・。

と、その時ー
由乃は、日記が書き換わるノイズを聞く。
驚いて画面を見た彼女に、ムルムルも目を見張る。
なぜ今更未来が変わるー?!

由乃の瞳は、必死で文字を追った。
画面には、こう記されている。
-ユッキーが由乃に会いにきてくれたよ!とっても嬉しい!!

まさかーと由乃は振り返る。
すると血だらけの手で雪輝が崖を登ってくる姿が見え、彼女は叫んだ。
ユッキー?!

ー雪輝は痛む体で、必死に崖をよじ登った。
・・君にとって、僕はいくつもある駒の1つかもしれない・・。
でも・・僕にとって君は、大切なただ1人の人なんだー

由乃は焦り、来ないように叫んだ。
だが雪輝はそのまま真っすぐ上がってきて、由乃に向かってほほえんだ。
由乃ー僕は君を救う!!

その瞳の強さに、由乃は言葉を失う。
だがその瞬間、雪輝が手をかけていた辺りの岩盤が崩れた。
今度こそ雪輝の体は大きく揺れ、彼は落ちていく・・

が、その体を受け止めた人物がいた。
黒いマントに身を包んだその人物は、舌打ちしながら雪輝を掴み、そのまま上へと飛んでいく。

くそ、しょうがねえな。後ろから様子を窺ってるつもりが、つい前に出ちまったじゃないか!!

その声に、雪輝は驚く。
それは彼がよく知った声だった。
そうーみねねの声だ!!

2人は由乃とムルムルの前に降り立った。
由乃たちは意外な人物の登場に、驚きを隠せないのだったー。




















未来を変えるために。

今回は雪輝と由乃が戦う中、雪輝が由乃を救おうと決意した回でした。
この決意が未来を変えるのかーハラハラしました。

もう時間はありません。
最後の時が迫る今、雪輝は今度こそぶれずに由乃を思い、彼女を救うことができるのでしょうかー。
最終回も近そうですね。
しっかり見守っていこうと思います!


っていうか、みねねですよ!
ここで出てくるとか、本当彼女はこの物語のヒーローですね!w

彼女が生きていたのは、恐らくデウスに以前体に何か仕込まれたからですよね。
ムルムルが前に彼の核を保存していたから、同じ方法かな?
デウスは彼女の体に、予め核を仕込んでおいたのかもしれませんね。

正直あの時は伏線回収なし?!と驚きましたが、ここで生きてくるというのは憎いなぁ。
デウスは動けなくなるのを知ってて、2周目では策を打ったということなのでしょう。

やっぱりデウスとムルムルには、1周目で何かあったのでしょうね・・。
ムルムルが神になると言ったり、由乃を応援するのにもその辺に理由がありそう。

次回、2人の関係も明らかになるかな。
いよいよ大詰めですね。この2人の問題も解決しないと、ムルムルの邪魔は続くでしょうし雪輝たちとしてはどうにか押さえたいところでしょう。

みねねの活躍も楽しみだし、なんだか光明が見えてきましたね。
所有者オールスター勢ぞろい、っていう展開はないのかな?
なんだかんだ皆個性的で、好きだったんですけどねぇ。

次回、みねねから語られる真実がめちゃくちゃ楽しみです!!





さて、後は気になるのはやっぱりムルムルのこと。
彼女の企みは、既に1周目から始まっていたようですね。

由乃を誘導し、2周目の由乃を殺すよう仕向けたのも恐らくは彼女なのでしょう。
由乃の微かな後悔を思うと、彼女自身が最初から企んだことではなさそうです。

同情しているようなことを言っていて、ムルムルが裏で手を引いていたと思うと由乃が不憫になりますね。
今回の叫びといい、彼女だって決してこの2周目を楽しんでいたわけではないのだなーというのがひしひしと伝わってきました。

そうですよね、願って叶うのなら雪輝と一刻も早く幸せになりたいですよね。
何周もサバイバルゲームを続けるのはあくまでムルムルの望みであって、由乃はそこにすがって戦っているにすぎません。

いつかは幸せな未来が掴めるー
ムルムルは今後も由乃にそう囁いて、ゲームを継続させるのでしょう。
でも彼女が以前雪輝に言ったように、そもそも愛し合う2人が所有者という時点で幸せになる可能性などほとんどないのです。

そこをぼかして、わずかな可能性に由乃を縋らせるー
改めて考えると、ひどいことだなと思います。
由乃も早く気付いて目を覚ましてほしい・・。
今回の雪輝の必死の叫びが届くといいのですが。。


それにしても、ムルムルはどうしてそこまでサバイバルゲームを続けたがるんでしょうね。
そこがイマイチ分からないんですよね。
単に退屈しのぎなのか、それとも自分が神になるために必要な布石なのか・・。

未だにこの世界の神の仕組みというのがよく分からないので、その辺曖昧ですね。
由乃が神になるはずなのに、ムルムルが神になるって宣言したのはなぜなんだろう。。

その辺も次回明らかになるでしょうか。
雪輝たちにはショックな事実でしょうが、どう考えてもこのサバイバルゲームはデウスとムルムルに突き合わされただけのものだと思われます。

或のように、彼らはそんな運命を覆すことができるのでしょうか。
そしてこの忌まわしいゲームを、2周目で終えることができるのかー
引き続き、見守っていきたいと思います。





さて、後は雪輝ですね。

今回自分が犯してきた罪を罪と認め、せめて由乃だけでも救おうと考えた雪輝。
これって彼が再び神になろうと決意したと見ていいですよね?

策があるかは分かりませんが、由乃を救うために戦おうと決めた雪輝・・
ようやくヒーローっぽくなってきて、ちょっと感動しちゃいました。

1周目の彼は由乃との心中を選びましたが、2周目の雪輝は未来を覆そうとしています。
その気持ちが届き、HAPPY ENDへの道筋が見えるといいですね。

由乃だって、本音ではこんなループ繰り返したくないはずです。
であれば、雪輝の今回の決意がどれほど嬉しかったことでしょう・・。

雪輝も由乃も、そしてできれば皆が救われるような結末があるといいのですが。
どうやったら、そういう未来が掴めるでしょうね。
みねねに何か秘策はあるのかな・・。

恐らく1人で運命と戦おうとするのではなく、所有者同士力を出し合って事態に向かう方がいいのかな、と思われます。
1人では抗えないような屈強な運命でも、人数がいれば見えてくるものもあるかもしれません。

デウスも味方のようですし、ここはムルムルの企みを打ち破り、2周目の世界でサバイバルゲームを終わらせたいところです。
みねねは生き返っただけかな?何か新たな力は宿っていないのでしょうか。

彼女の中のデウスの力を利用し、皆でムルムルに立ち向かうーというのが今のところ一番考えられる作戦です。
彼がわざわざみねねを選んだからには、みねねに一番適した能力を何か残しているはずです。
それを上手く引き出し、まずは形勢逆転と行きたいですね!

未来を予知できる日記を持つ者たちが、未来を変えていくー
これが、この物語の目指す結末だと思われます。
どうか皆の思いが叶い、これ以上の悲劇が生まれませんように・・。

祈りながら、所有者たちの勝利を信じていこうと思います。









さて、次回はみねねがムルムルの真の目的に迫る回でしょうか。

ムルムルはなぜデウスに反目したのか。彼女がサバイバルゲームを続けたがる理由とは、一体何なのか。
そこが分かれば、雪輝たちが戦うべき相手もおのずと見えてくることでしょう。

雪輝は由乃を救うことができるのか。
彼らはこの忌まわしいサバイバルゲームを、この2周目で終わらせることができるのか・・

いよいよ大詰めですね。
どんな結末になるのかー

次回も楽しみです☆