前回、プロ試験予選1局目を落としてしまったヒカル。
残り4戦の中で3勝・・。彼の中には、焦りが広がります。

そんな中、院生仲間たちはヒカルが大人との対局に慣れていないことに気付きます。
ヒカルはこの弱点を、克服することができるのでしょうかー?

感想です☆




プロ試験予選4日目ーそして~第66局 「プロ試験予選2日目」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

自宅。
母親に留守番を頼まれたヒカルは、明日もプロ試験があるから無理だ、と断った。

プロ試験ー
その単語は、母親にとって寝耳に水だった。
彼女はヒカルがプロ試験を受けていることを、今日まで知らなかったのだ。

まだ子どものヒカルが、囲碁のプロ試験?
母親は戸惑い、学校の勉強はどうするのだ、と尋ねる。
ヒカルの1学期の期末試験の成績は、散々なものだったのだ。

ヒカルはその問答をうっとうしそうに聞きながら、学校の試験なんてプロになってしまえば関係ない、と一蹴する。
そして第1試合を負けたイライラから、それ以上その話はしようとしないのだった。

翌日。
棋院会館に着いたヒカルは、椿(つばき)のバイクが既に止めてあるのを見て気を重くした。

いや、今日の相手は椿じゃないんだから、もう振り回されることはないさ!
そう気を取り直して控室へ向かったヒカルは、それでもつい椿がいないかとビクビクしてしまう。
するとまるでそれを見透かしたかのように、後ろから椿が声をかけてきた。

その姿を見ただけで、ヒカルは昨日のことを思い出し委縮してしまう。
一方その光景を眺めていた飯島(いいじま)は、ヒカルが勝手に自滅している姿を見て息を吐くのだった・・。

ーその後、第2局目が始まった。
ヒカルの相手は、またも外来の男性。
椿ほどの迫力はないものの、ヒカルの身体には緊張が走る・・。

それに気づいた佐為(さい)は、もどかしさに眉をしかめる。
今日になっても、固さが取れない。平常心を失うと、一手一手崩れ出す。
そういえば、院生試験のときもこうだった・・。

彼はヒカルが監督官相手に苦戦したことを思い出す。
あの時もいつものような打ち方ができず、次第に焦りや無理が生じたのだったー。

・・そんな心配をしているうちに、時刻は昼となった。
休憩の号令で、受験者たちは一斉に立ち上がる。
ヒカルは椿に食事に誘われたが、弁当を買ってきていたので難を逃れるのだった。

控室で、ヒカルはフクと食事を取った。
弁当を残す彼を見て、フクは心配する。
それを見ていた飯島は、ヒカルの劣勢を見て取るー。

ーそんな彼の予想通り、ヒカルの劣勢は午後になっても変わらなかった。
・・ありません。
ヒカルは2日続けて、敗北を喫してしまうのだったー。


そして3日目。
ヒカルはギリギリの時間まで、棋院会館の近くの公園で粘った。

佐為は心配するが、ヒカルは椿と顔を合わせないためにあえて遅刻寸前に顔を出そうと考えていた。
そうすれば気持ちも落ち着いたまま、きっと1勝が取れるー!!
彼は自身の気持ちを、無理にでも奮い立たせようとする。

幸い今日の相手は、フクだった。
慣れた院生同士なら、落ち着いていつも通りに打てば勝てるはず・・。
ヒカルはそう言いながら、ようやく会場へと向かう。

だがそんなヒカルの姿に、佐為は不安を感じずにはいられなかった。
いつもどおり・・。それは追い詰められるほどに、難しくなる。2敗のヒカルに、果たしてそれができるのだろうかー。

そう案じる佐為を尻目に、ヒカルは今まさに対局が始まろうという会場に滑り込む。
そして息つく間もなく、フクの前に座るのだった。

対局時計は、もう動き始めている。
観念した佐為は、ヒカルにただ一言声をかける。
心を揺らさないで、ヒカルー!

ヒカルはうなづき、碁石を手に取るのだった。




















後のない戦い。

今回はヒカルが第2局目も負け、予選通過まで後がなくなる話でした。

5試合のうち、2試合負けてしまう・・。
後は全ての勝負を取らなければいけない。ヒカルは非常に厳しい戦いを強いられることとなってしまいました。

片や3日で3連勝する人だったいる訳ですよね・・。そう考えるとこの差はかなり大きいし、プレッシャーも桁外れではありません。
後1戦でも負けたら、プロ試験は終わりー。
今まで以上に厳しい戦いが待っているといって過言ではないでしょう。

他の皆はどうなっているのでしょうか。
フクや奈瀬、飯島たちが先に勝ち上がってしまうのも辛いですよね。
ヒカルのメンタル、本当に心配です・・。


ただ、これはプロ試験本選でも同じことです。
プロ試験だって連勝した者が、先に1つ目の枠を決めていきます。去年のアキラがそうですよね。
そうして残り少なくなる枠を、受験者皆で取り合うのです。

もちろん連敗が重なれば、プロ入りの目もなくなります。
そうやって常に勝負の世界にさらされ続けるのが、囲碁の世界ということなのでしょう。

ヒカルはその入り口に立って、まさに戸惑っている訳ですね。
だから仕方のない状況とはいえ、本人は気が気じゃないことでしょう・・。
何とか気持ちを立て直せればいいのですが、フクとの3局目ーどうなるか。

追い詰められたときに底力を発揮できるのか、それともプロ入りは来年となってしまうのかー?
ヒカルの真価が問われますね。
待っている和谷たちのためにも、何とか勝利を勝ち取ってほしいと思います。
毎回言ってるけどw、頑張れ、ヒカル!!



それにしてもヒカル、家族にもプロ試験のことをちゃんと話してないって、どういうことw
まぁ反対されるような家族じゃないんでしょうけど、1人息子でしょ?適当がすぎます笑

ヒカルのことだから学校との両立はできていないと思っていたけど案の定だし、これはお母さんも心配でしょうね(^^;)
やっぱりお母さんたちを安心させるためにも、ヒカルは一発プロ入りを果たさないとですね!

おじいちゃんもきっと喜ぶだろうし、家族のためにもー頑張れ、ヒカル!!(何度目w)








さて、次回はプロ試験予選3日目ですね!
いよいよここが運命の分かれ目。ここで負けたら、ヒカルのプロ試験は終わってしまうことになります・・。

皆が勝ち抜きたいのは、同じ。
そんな中で、ヒカルはここから3勝をもぎ取ることができるのでしょうかー?!

見ているこっちもハラハラする展開ですね。
次回も楽しみです☆