前回、大接戦の末秀英をくだしたヒカル。
秀英は真の悔しさを味わい、韓国に戻っても再び頑張ろうと決意します。

そんな中、尹に実力を賞賛されたヒカル。
佐為はそんな流れに、一抹の不安を覚えますが・・?

いよいよプロ試験本選の始まりでしょうか?!

感想です☆




本戦開始~第77局 「本戦開始」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

プロ試験本選初日ー。
ヒカルと佐為(さい)は、緊張した面持ちで会場へと向かった。

日本棋院囲碁研修センター。
ここで2か月にわたり、本戦が行われるのだ。
入口で和谷(わや)と会ったヒカルは、緊張を見透かされ笑われる。

だが緊張しているのは、皆も同じだった。
院生のお馴染みの顔にほっとしながらもヒカルがきょろきょろしていると、その背中をばしんと叩く者がいた。

それは1か月ぶりの椿(つばき)だった。
彼の相変わらずの大声に、その場にいた皆が注目する。
けれども今回のヒカルは予選のときとは違い、椿に臆することはなかった。
彼は碁会所での特訓で、すっかり年上の男性に慣れていたのだ。

その以前と違う様子に驚く椿だが、驚いたのは彼だけではなかった。
予選でのヒカルの姿を目の当たりにしていた飯島(いいじま)もまた、落ち着いたヒカルの姿に目を見張る。

おまけにヒカルは、今度は椿にも負けない、と宣言までしていた。
進藤(しんどう)の奴、予選と比べて変わった・・?
彼は首を傾げるのだった。

その後、一行は対局を行う部屋へと移動した。
本戦はこれから火曜、土曜、日曜の週3日の対局が毎週行われ、総当たり戦となる。
今年の出場者は28名、相手はくじ引きで決められることになっている・・。

その中からプロになれるのは、成績上位3人ー。
佐為はヒカルの拳が震えているのに気づいて、ほほ笑んだ。

ヒカル、それは武者震いと言うのですよー。
ヒカルの気構えは、予選のときとは全くの別物だった。
秀英(スヨン)との対局で持てる力の全てを出し切り打ち勝った自信が、自分の力を試したいとヒカルの気持ちを駆り立てている。
佐為もまた予選とは違い、余裕をもってヒカルを見守ることができるのだった。


そしてーついに初戦の時が来た。
くじを引くのは初日だけで、後は自動的に対戦相手が決まる。
初日のヒカルの相手は、飯島だった。

その組み合わせを見て、飯島は舌打ちする。
今のヒカルには余裕があることを、彼もまた見抜いていたのだ。

持ち時間は各自3時間ー
監督官の号令で、対局が始まる。
皆それぞれに、目の前の盤面に向かうのだった。

ーそして対局が始まると、監督官たちは一旦庶務を済ませるために退室した。
弁当の注文をしようと休憩室に向かった監督官の1人は、そこで対局開始早々に抜け出してきた受験生の姿を見る。

それも1人だけではない・・。
皆それぞれ落ち着こうと、自分なりの息抜き場所を求めているようだった。

そんな様子に当てられた監督官は、緊張感が伝わってきてとてもここにはいられない・・と苦笑する。
そして対局が終わるまで、別室で待機しようとうなづくのだった。


その頃ー
対局室では、それぞれの場所で熱い勝負が繰り広げられていた。

皆、胸に抱える思いは違えど、勝ってプロになりたいという気持ちは一緒だ。
そんな中飯島は、ヒカルが落ち着いた様子で打っていることに焦りを感じていた。

なぜだ?相手が自分だからか?それとも試験に場慣れしてきたのか?
彼は予選のときとは大違いのヒカルの態度に戸惑う。
くそ・・、初日からつまづきたくないー!!

ーそうしている内に、昼休憩の時間になった。
すっかり気に入られたヒカルは、椿に構われながら休憩室へと向かっていく。

その光景を眺めながら、和谷と伊角(いすみ)は碁会所に通ったおかげで苦手意識は消えたようだなーと笑いあった。
その会話を聞きつけた飯島は、ヒカルが和谷たちと一緒に碁会所に通い、大人に慣れる練習をしたことを知る。

だからかー!
彼は和谷たちを睨み、ライバルを強くしてどうするんだ!!と怒鳴りつけた。
プロ試験の前に手助けする必要なんてないだろう?!馬鹿か!!

そう言うと、飯島は苛立ったまま消えてしまう。
和谷は呆れて息をつき、馬鹿なことあるかーと呟く。

彼はヒカルが研究会に来てから伸びたと言われていたし、実際碁会所に一緒に通うことで力がついたとも実感していた。
伊角もうなづき、今年は受かりたいなーと意気込む。

そこで2人は、いつヒカルと当たるのかーと対局表を確認しにいった。
表によれば和谷はヒカルとは最終日前日に、伊角とは13戦目に当たることになっていた。
伊角の方は、ヒカルと和谷の対局日が12、13戦目に連続している。

その表を眺めながら、伊角はぽつんと呟いた。
ライバル強くしてどうする・・か。確かに進藤が合格して自分たちが落ちたら、笑えないよな・・。




















プロ試験初日。

今回はプロ試験本選が始まり、ヒカルが飯島とぶつかる回でした。

ついにやってきたプロ試験本選!
週3日の対局を総当たり戦で、2か月も行うのですね!
すごく根を詰めた戦いだ・・。まさに精神的にも肉体的にも相当なプレッシャーのかかる戦いです。

その間、学校は休むものなのですかね?
本当に普通の生活との両立も大変な競技です・・。外来の人たちなんて、仕事どうしてるのでしょうか。
椿とか・・。その辺も気になります。

伊角だってここで落ちたら、院生生活はおしまい・・。大学受験や就職に向けて気持ちを切り替えなきゃいけない時期ですよね。
その辺のこともあるから、皆退けない思いが強く、初日から緊迫した空気に満ちているのでしょう。

囲碁の実力もさることながら、かなり精神的な面がタフでないと乗り切れなさそうですね・・。
これを何度も受けてきた和谷たち、改めて尊敬です。
ヒカルは果たしてこの空気についていくことができるのかー?
その辺りも注目しながら、ここからの長いプロ試験本選見守っていきたいと思います。



で、初戦。
ヒカルは会場に着いたときから落ち着いていて、椿の大声攻撃wにもめげることなく本番を迎えることができました。

確かに椿、河合とタイプが似てますよねw
韓国人ばかりでアウェイの中でも戦い抜いたヒカルですし、もう人の見た目などに振り回されることはなくなったようで、まずは一安心です。

これは椿と当たる日が楽しみですね!
前回の雪辱を果たしてほしいものです!!


で、反面、今回気の毒だったのは飯島。
元々プロを目指すのを辞めるか悩んでいたり、メンタルの強くなさそうな彼でしたが、ヒカルの絶好調に当てられる形となってしまいましたね。

運悪く初戦の相手がヒカルというのが、彼の暗雲を明示しているようで、これもまた複雑・・。
そりゃ和谷たちに当たりたくなるのもうなづけます。

でもそこもまた、彼の弱い部分といったらそうなのですよね。
ライバルの成長を認められず、恨み言を漏らしてしまう・・。
そんなメンタルで長い2か月を乗り切れるのか、ちょっと不安になってしまいました。

他人のことを気にしすぎるのも、良くないですよね。
そりゃ成績は公表されるので気にしないのも無理ですが、ヒカルとは勝っても負けても今回ぶつかるのみです。
それよりは気持ちを切り替え、次の対局に向けて自分の弱点と向き合うほうが力は伸びるでしょう。

そのことに飯島が気付けるかが、彼の今年のプロ試験の結果を左右しそうな予感・・。
皆に平等に頑張ってほしいので、飯島のことも応援していますよ。
初戦上手くいかなかったとしても、めげるな!!


で、それに対して目を惹いたのが越智。
彼はプロ試験合格は当然のこととして、更に一段高いところに目標を置いているところが彼らしく、また頼もしいと感じました。

うん、なんだか彼はプロになる気がします!そしてタイプは違うけど、ヒカルやアキラと共に次世代の囲碁界を引っ張っていく存在になるんじゃないかな。
一匹狼というところも、彼の強さを証明しているように思えます。越智って先生に習ったりしているのかなぁ。
彼の背景も気になってきました。

プロになれるのはたった3人。
その狭い門をくぐり抜けるのは誰になるのかー
たくさんのドラマが見られることを楽しみに、次回を待ちたいと思います。




最後に、和谷と伊角について。

今回の飯島の言葉、和谷は気にしていないようでしたが、伊角にとっては引っかかるものだったようですね。
まぁ無理もない・・。さっきも書いたように、伊角にとっては院生最後の試験となるのですから。
昨年真柴が受かったこともあり、何かと馬鹿にされてきた彼。今年は何があっても受かりたいことでしょう。

そんな中で自分も成長したとはいえ、ヒカルの急成長を目の当たりにし、本音はどうだったのでしょうね。
大人しい伊角だけに、彼もまたメンタル面が少し心配です・・。

またヒカルと和谷と当たるのも、微妙な日程ですよね。
対局が半ばに差し掛かり、各自の戦績が大体明らかになる頃・・。
そこから何勝しなければプロにはなれない、とか敬さんすればはっきりする頃ですから、その中で友人たちと戦うのは相当なプレッシャーになるのではないでしょうか。

それはヒカルや和谷も同様ですが、2人のほうがメンタルは強い印象。
あ、でもヒカルは仲間と星を奪い合う経験は少ないか・・。そう考えると伊角の心配ばかりもしてられないかな。
とはいえ、その辺りの勝負がプロ試験の明暗を分けることになりそうで少し気にかかります。。

後はヒカルと和谷がぶつかる日も、試験の結果が出るギリギリなのでこれまた荒れそうですよね。
アキラのように勝ち進めば、そこまで行かずともプロになっている可能性のある日程ではありますが、アキラのあれは特殊パターンだと思うからなぁ・・。
大抵は最後まで粘り、勝利を勝ち取るものなのではないでしょうか。

となるとヒカルと和谷の戦績が似通っていれば、2人の対局がプロ試験の結果を左右する可能性も十分にある訳です。
うーん、何とシビアな世界。実際に始まると空気感が伝わってきて、一気にピリピリしたものを感じるようになりましたね。

囲碁は囲碁、とヒカルや和谷たちは気持ちを切り替えられるタイプだとは思いますが、それでも2か月も張り詰めた状況にいれば関係がおかしくなることも十分あり得ます・・。
彼らが揉めることなく、試験を走り抜けられることを今は祈るしかありませんね。。

全28戦ーどんな結果が待ち受けているのか。
今からドキドキです!早く結果が知りたいような怖いような・・そんな気持ちです(^^;)








さて、次回は初戦が終わり2回戦に入る話でしょうか。

今のところ飯島相手に優勢そうなヒカル。
まずは初戦で勝ち星をつけられるのか、注目ですね!

もちろん他の院生メンバーの結果も気になりますが、まだ戦いは始まったばかり。
あまり気を張らずに、それぞれ全力を出し切ってくれていればーと思います。


この先どんな展開が待ち受けているのか・・。

次回も楽しみです☆