前回、塔矢邸で練習を積むヒカルたち。
そこに倉田も加わり、勉強にますます力が入りますー!

そんな中、話の流れでヒカルは、アキラが大将になるだろうことを知ります。
永夏と戦いたいが、アキラに今一歩追いつけないヒカル。
彼はこの特訓で、アキラの強さを自分のものにすることができるのでしょうかー?!

感想です☆




北斗杯会場へ~第174局 「北斗杯会場へ」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

倉田(くらた)と社(やしろ)の対局が終わり、ヒカルとアキラの対局も終局を迎えた。
結果はヒカルの5目半負けー。
結構差がついたな、と呟いた倉田は、検討を始めるために2人に最初から手を再現させる。

その流れを見ながら、社はごくりと息を呑んだ。
改めて見ても、アキラがこの中で跳びぬけた才能を持っているのは明確だった。
同い年で、これだけトップ棋士に張り合える手が打てるとは・・。

それから彼はヒカルについても、よく打てている、と評価した。
こいつは上手いと思わせる手を打ってくる。自分より3年近く遅く囲碁を始めたというのに、この実力か・・!
社は俄かに焦りを感じ始め、歯がゆさに拳を握りしめる。

その時、検討を見ていたヒカルが、自分のここがマズかった、と騒ぎ出した。
彼は妙にイラついた様子で自分の甘い手を指摘し、声を荒げる。
まだ本番じゃないんだからーと倉田も思わずその態度を諫めた。

するとヒカルはむすっとしたまま、部屋を出て行ってしまった。
倉田が怒るなか、アキラは昼のときの話をまた持ち出した。
中国と韓国の選手は、どのように分けられるのだろうかーと。

彼らの予想では、中国は大将が陸(ルー)、副将が王(ワン)、三将が趙(チャン)。韓国は永夏(ヨンハ)が大将、副将が林(イム)、三将が洪(ホン)だろうというものだった。
それを踏まえて倉田は改めて、日本はアキラが大将、ヒカルが副将、社が三将で行くつもりだーと話す。
社はそれを受け入れたが、その時お茶を入れて戻ってきたヒカルが叫んだ。

俺が大将じゃ・・駄目かな?

その言葉に、皆目を見張った。
すぐ倉田がダメだ、と一喝し、何を考えているんだ?とヒカルの顔を覗く。
そこでヒカルは、永夏と戦いたいんだーと3人に明かした。

だがさすがに自分がわがままを言っているという自覚も、彼にはあった。
皆の驚く顔を見て、彼は頭を冷やそう・・と息をつく。そして、やっぱりいい・・とうつむいた。

すると倉田が、どうして永夏と打ちたいんだ?と尋ねた。
アキラもうなづき、秀英(スヨン)と戦いたいというのなら分かるが・・と、興味深げにヒカルを見やる。

彼が倉田たちにヒカルが秀英と一度戦った話を説明し始めると、ヒカルはもういいから!と背を向けた。
そのまま、話はすっきりしないまま終わってしまうのだった・・。


翌朝ー3人はこの日も、特訓に励んだ。
そして更に日は過ぎーついに北斗杯レセプションの日がやってきた。

ヒカルは1度スーツを取りに、家へと戻る。
今日がレセプションで、対局は明日とあさってに行われる。
すると着替えを手伝いに来た母が、ソフト一緒に解説を見に行ってみようと思っているーと話した。

ヒカルは最初それを疎ましく感じたが、その時彼は社の話を思い出す。
自分の親は、こうやって何も言わずに見守ってくれ、あまつさえ応援しようとしてくれているのだ・・。

そう思い直した彼は、対局の組み合わせが決まってから来るか決めた方がいいーと返す。
見に来るなと言われるだろうと予想していた母親は思わず驚き、うなづくしかできなかったのだった・・。

一方アキラと社は、共にタクシーで会場へと向かっていた。
緊張が滲む社の横で、アキラはすっかり勝負に向かうときの顔つきになっている。

そして彼らが会場に着く頃、中韓の選手たち、そしてヒカルもまた会場に到着していた。
ホテルに入るのにまずは緊張しながら、ヒカルは北斗杯の会場へと足を進める。

と、彼はその途中でひときわ背の高い少年に気付いた。
あの長髪はー・・。
思わず息を呑むと、その視線に気づいた横の少年があっと大きな声をあげた。
進藤(しんどう)!!

その叫びに、ヒカルが注目していた少年が振り返るー。
その顔は新聞などで何度も見たことがあるから間違いようがない・・。
ヒカルはその時初めて、永夏と対面したのだったー。




















永夏と戦いたい!!

今回はヒカルが永夏と戦うために、大将になりたいと皆に話した回でした。

やっぱり言ったヒカル笑まぁ、言うだけならただですしねw
予想通り相手にされませんでしたが、それも仕方なし。
ちゃんとした説明ができなければ、実力順と言われてしまうのはどうしようもないことです。

ただ、アキラはヒカルの様子に引っかかってたようですね。
彼は永夏への執着もそんなにないようだし、もしかしたらヒカルに対象を譲ってくれる可能性も0ではないかも?
それよりも純粋に、どうしてヒカルが永夏に興味を示しているかの方が気になるようでした。

確かに事情を知らなければ、ヒカルは秀英と戦いたかったんじゃないのか?と普通は思いますよね。和谷や伊角だって当然そう思うはずです。
現にヒカルだって最近までは集英と再び会えることを楽しみにしていた訳ですし。

なのでここはヒカルがちゃんと皆に、永夏と戦いたい理由を伝えなければいけない場面だと思います。それができないなら、永夏と今回戦うことは潔く諦めたほうがいいでしょう。
ヒカルの気持ちも分かりますが、これは国の威信を賭けた団体戦。1人の都合が優先されては本来ならないものなのですから。

ヒカルにもそのことが十分分かっているから、無理は言わなかったのでしょうね。
もどかしさは残るでしょうが、今は流れに身を任せるべきだと思います。
対局が永遠できないわけじゃなし、今回はアキラとの戦いがどんな展開になるのか見守り、それを糧にいつかぶつかるときの参考にすればいいのではないでしょうかー。

ただ・・皆の予想を聞いて、ちょっと今回はびっくりもしました。
てっきりヒカルが秀英とぶつかるのかと思ってましたが、ヒカルは斗煥と戦う可能性のほうが高いんですね!
確かに秀英より先に2人のメンバーが決まってたんだもんな。斗煥のほうが秀英より、実力派上ということなのでしょう。

でも秀英もヒカルとは戦いたかっただろうし、これはちょっと残念な展開ですね。
ヒカルVS永夏が見れないなら、せめてヒカルVS秀英は見たかった・・。まぁでも、斗煥も相当手ごわい選手であることに変わりはないんでしょうけど。

うーん、なんだかどんどん波乱含みになってきている感じがしますね。
いよいよ大会が始まるのは楽しみだけど、ひと悶着ありそうな気がしてなりませんw

今回の秀英の態度を見ても、ヒカルに執着してそうな気がするんだよなぁ。
となると、韓国メンバーが順番を変えてくることだって十分あり得る訳で。その辺で倉田の予想外の出来事が起きて、対戦メンバーが大きく入れ替わる事態もあるかも?!

後は永夏の真意が知りたいですね。
ちょこちょことしか出番がないので、彼がどんな人物なのか私たちはまだ正確には知りません。
彼の性格を見極めないと、あの秀策への発言にもどんな意味があるのかを考えるのかは難しいです。
その辺、次回以降で彼の姿が描かれることを期待したいものです。


いよいよ一堂に会した北斗杯出場メンバーたち!!
日本囲碁界も、この参加メンバーには大いに注目していることでしょう。
一体どんな大会となるのか、楽しみに待ちたいと思います(^^)







さて、次回は北斗杯の始まりの回です!

ついにやってきたその時。
まずは対戦カードの組み合わせ発表からですね。試合の流れにも大きく影響してくると思うので、注目です!

そして、ついに出会ったヒカルと永夏。
ずっと心にモヤモヤを抱えたままのヒカル。
彼は初めて目にする本物の永夏を前に、何か行動に出るのでしょうかー?!


国の違う者同士が集って戦うということで、なんだか波乱の予感を感じずにはいられません・・!
次回も楽しみです☆