前回、小百合が敗れマリリンが失格となり、ついに副将の富士子へと順番が回ってきます。
ここで負けたらキョンキョンに順番が回ってしまうため、富士子は緊張を押して土俵に立ちます。

しかし初めての実践に、手も足も出ない富士子。
このまま彼女も負けてしまうのでしょうかー?!

感想です☆




日本一弱い柔道部~第123話 「秘技“白鳥の湖”」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

試合が始まり、その勢いに富士子(ふじこ)は早くも呑まれそうになっていた。

腰が引け振り回される彼女は、それでも持ち前の身体の柔らかさで、相手選手の攻撃を何とかかわしていく。
その脅威の身体能力に、会場にはにわかにどよめきが起こった。

その後何とか押さえ込みを回避したものの、富士子の気持ちは既にしぼんでしまっていた。
いざ試合に出てみたら、あまりに勝手が違う。こんなに恐ろしいんじゃ、もうもたないかもしれない・・。
彼女は顔を青くしながら、再び取り組み合う。

すると相手選手は、またも果敢に技を仕掛けてきた。
富士子はその攻撃をギリギリかわしながら、どうにか点数を取られるのは避け続ける。
その器用な立ち回りに感心しながらも、得点できばければ勝てない・・と松田(まつだ)や花園(はなぞの)は歯ぎしりする。

たまらなくなった松田は、柔(やわら)はまだ来ていないのか、と周囲を探しに行くことにした。
その間に、富士子は逃げてばかりということで、ついに教育的指導の注意を受けてしまう。

このままだと負けてしまう。攻めてくれーー!!
花園の叫びが聞こえて、富士子は戸惑う。
そんなこと言われたって、どうすればいいのか・・。

だがその時、花園の言葉に彼女の目ははっと見開かれた。
アンドゥトロワを忘れたのかーーー!!!

ーアンドゥトロワ!!
そうだ、そのリズムがあった!
富士子はにわかにそのことに気が付くと、呼吸を整えて頭の中でカウントを始める。

アンドゥトロワ、アンドゥトロワ・・。
彼女は慎重に相手の選手の足が出てくるタイミングを計った。
そしてー思いっきりバレエのジャンプのように、足を伸ばした。

その勢いに、相手選手は攻撃をかわす間もなかった。
一瞬の内にその身体がひっくり返り、背中が土俵に打ち付けられる。
皆が息を呑んだその一瞬、試合の結果は決まったー。

一本!
会場に審判の声が響き渡り、歓声があふれた。
秘技、白鳥の湖。
富士子はその技を、無事に成功させたのだった。

その結果が信じられないながらも、皆と一緒に喜び合う富士子。
その嬉しそうな表情を見て、柔も外で1人飛び上がった。

一方筑紫大学側は、思わぬ伏兵に表情を険しくしていた。
次鋒の選手は中堅選手に、富士子の足がどこから飛んできたのか分からなかった・・と警告する。
それを聞いた中堅選手は、緊張に顔を引きつらせる・・。

そこで監督は、滋悟郎(じごろう)の元に近づいた。
彼は滋悟郎の柔道を賞賛しながら、どうやってあんなに素晴らしい選手を輩出したのか、とその秘訣を尋ねた。

滋悟郎はうなづき、富士子のポテンシャルの高さを語った。
彼女の身長、身体のバネと柔軟性、そして卓越したリズム感にスピード感。
どれをとってもすばらしいものだ・・。
彼の言葉に監督もうんうんと同意し、あの選手はどのくらいキャリアがあるのか?と尋ねた。

そこで滋悟郎は、1本指を突き出す。
最初監督は、その指が1年だという意味だと思い、それでも短すぎる・・と眉をひそめた。
だがその後、彼は滋悟郎の口から1か月だ、という発言を聞き、飛び上がる。

い、一か月ーーーー?!


ー同刻、松田はついに柔の姿を見付けていた。
体育館の陰で必死に応援する彼女に、松田は声をかける。
こんなところで騒いだって、聞こえやしないよ。

その声に、柔はびくっと身をすくませる。
2人は顔を見合わせあい、そこには気まずい空気が流れるのだった・・。




















白鳥の湖!!

今回は富士子の技が炸裂し、見事次鋒の選手を倒した話でした。

すごかったですね、白鳥の湖!!
しっかり柔道の型になっていて、感動しちゃいました!!

富士子に関してはこれから柔道を続けて行けば、大会などに出られる選手になるのでは?と思わせてくれますね。
バレエからの華麗なる転身となるか?今後も彼女の成長を見守っていきたいと強く思いました。

一緒に切磋琢磨し合える親友がいれば、柔も今後はおいそれと辞めたいとは言わなくなる気がするんですよね。
2人で日本を、そして世界を目指すなんて素敵じゃないですか!
是非そうなるといいな~なんて、夢見ちゃいます(^^)


とはいえ、まだ1勝。当然勝ち抜くほどに選手たちは強くなっていきます。
次の選手は体格も大きいので、苦戦すること必至でしょう。

それでも一度試合を経験して、感覚も掴んだ富士子。
白鳥の湖が本物なら、きっとこの後も相手選手たちを翻弄してくれるはず!
そう信じて見ていこうと思います!






さて、一方の柔。
ついに松田に、会場にいることがバレてしまいました。

オリンピックではだいぶ良い雰囲気にもなったのに、そこから何の進展もなかった2人。
次回、松田はきっと虎滋郎と会ったことを明かすでしょう。
その時、柔はどんな反応をするのでしょうかー。

引っかかるのは、やっぱり今はまだ帰れない、という言葉でしょう。
家族が離れ離れの状態がまだ続くと考えたら、柔の気持ちは晴れないだろうと推測されます。

でも同時に、虎滋郎がずっと柔のことを見守っていたと知ったらー?憎まれていないと知ったら、かなり事実への認識は変わるのではないでしょうか。

5歳のときの柔との出来事は、確かに虎滋郎を修行へと引き立てる一因となったかもしれません。
でもそれはネガティブな感情からではなく、純粋に柔道を極めたいとい思いからだったー。
そう考えると、随分違うじゃないですか。

虎滋郎とすぐに会うことはまだ敵わない。でも柔道を続けていれば、虎滋郎も柔道を続けているのだからどこかでつながる可能性はあるー。
そう思ったら、柔にも柔道を続ける理由が芽生えるのではないでしょうか。

柔道は家族を引き裂いたものではなく、家族を結び付けるものだー。
柔がそう思えれば、きっと柔道にも前向きになれるはずです。

それに更に、富士子が自分のために柔道部を作ったと分かれば、さすがの柔もその思いに応えないはずがありません!
ここは松田の説得に、どうしても期待がかかる場面ですね。


松田は柔を説得し、彼女を柔道の世界に再び引き戻すことができるのかー?
次回、彼の手腕に期待したいと思います!









さて、次回は中堅戦と、松田が柔を試合に出るよう説得する話ですね。

富士子の白鳥の湖、どこまで通用するのでしょうか。
相手側にも、ついに寄せ集めの柔道部だということがバレてしまったので、ここからは猛攻が予想されます。
富士子はそんな戦いを、勝ち抜くことができるのでしょうかー。

富士子には期待したいけど、正直厳しい局面。
ここらで松田には柔をしっかり説得してもらい、彼女の出番といきたいところです!


柔は柔道に復帰するのかー?!
次回も楽しみです☆