前回、柔が出場しないことを知り、震撼する世界女子柔道界。
彼らはそれぞれの思いを抱えながら、それでも目の前の敵に向かいますー。

そして順調に勝ち抜き、世界にも名をとどろかせるさやか。
彼女は決勝で、フルシチョワとぶつかることになりますー!!

柔を苦戦させたフルシチョワ。
彼女との対決や、いかに?!

感想です☆





最高のプレゼント~第247話 「新女王誕生!!」






※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

世界選手権48kg以下級決勝戦。
さやかは赤いガウンを脱ぎ、観客の声援に高々と応えた。
彼女の派手なパフォーマンスに、会場からは興奮の声が沸き上がる。

一方対するフルシチョワは、柔(やわら)以外は敵ではない・・と高をくくっていた。
彼女も悠々と土俵に進み出、2人は正面から向き合う。

互いに笑みを浮かべ合い、不敵に睨み合うー。
そしてその試合を、滋悟郎(じごろう)、虎滋郎(こじろう)共に会場で見守っていた。

審判の号令で、2人はがっちりと組み合う。
と、開始早々さやかは積極的に技を仕掛けた。
その速さにフルシチョワはついていくことができず、彼女はあっというまに有効を取られてしまう・

その電光石火の早技に、会場は興奮のるつぼと化した。
取材に来ていた松田(まつだ)も、その技のスピードと完成度に驚愕する。

この強さは本物だ・・!!
見ている者は皆、興奮で思わず拳を握りしめるー。

一方フルシチョワは開始早々ポイントを取られたことで、焦りを見せていた。
その時ー彼女は気付く。
さやかの顔に、余裕の笑みが浮かんでいることに・・。

その笑みは、ますますフルシチョワの心を焦らせた。
彼女が勢いよく組み合いに行くと、さやかもそれに応える。
さやかはフルシチョワの攻撃をよけると、すぐさま大内刈りを放った。
そのスピードにまたもついていけなかったフルシチョワは、今度は技ありを取られてしまう。

強い・・。
今やフルシチョワの焦りは極限に達し、半ば強引に彼女はさやかの奥襟を掴んだ。
だがその時ー彼女はまた見てしまう。
さやかの女王たる堂々とした笑みをー。

その笑みに苛立ち、フルシチョワは強引に裏投げの態勢に入った。
笑うな、わたしの敵は柔だけだーーー!!

彼女は叫び、力任せにさやかを投げようとする。
だがさやかはその技を逆手に取り、逆に投げの態勢に入った。

柔に勝るとも劣らないスピードに、フルシチョワの身体は耐えきれなかった。
彼女の足が真っすぐ宙を舞い、そのまま床に叩きつけられるー

一本!!

審判の声が響き、勝負が決まった。
さやかの完全勝利ー
ついに彼女は、世界の女王となったのだー。

この結果に、松田は呆気にとられた。
一方滋悟郎は面白く無さそうに鼻を鳴らし、ナンバーワンのコーチは自分だ、と闘志を沸き立たせるのだった。




















世界の女王。

今回はさやかがフルシチョワを破り、世界選手権で優勝する話でした。

さやか、やりました!!
48kg以下級、世界選手権で優勝を果たしました!!

これで本当に名実共に、世界の女王ですね。
あのフルシチョワにまともに試合をさせなかったのだから、本当にすごい!!
彼女がどれだけ強くなったのかがよく分かる素晴らしい試合でした。
無差別級も、出てほしかったなぁー。

で、今回の活躍で、完全にさやかは柔のポジションを奪いましたね。
復帰がいつになるかもわからないとなると、本当に世間はいずれ柔のことを忘れてしまうかもしれません・・。
さやかは華もあるし、パフォーマンスも派手ですからね。人気も取って代わられるでしょう。。

もちろん富士子や松田はそうさせまいと動くでしょうが、現状どうやったら柔が柔道に戻るかは分からないですよね・・。
前回虎滋郎に会いに行くくらいしかないのでは・・と書きましたが、今回もそれぐらいしか手は思いつきません。
なのでなかなか問題は難航しそうな予感がします。

でもそうしているうちに、人気はどんどんさやかに移り、オリンピックの出場選手の選考だって始まってしまいます。
柔の気持ちを尊重したいけど、周囲は待ってくれないというのが現実ー。
ここをどう調整していくか、柔の周りの人間には対応が求められています。

さやかの活躍は頑張ってきた彼女を知っているのですごく嬉しいのですが、それがきっかけで柔の影が薄くなっていくのは本意ではありません。
どうか少しでも早く、柔の気持ちが上を向き、柔道に復帰できる時が来れば・・と思います。

何はともあれ、さやか優勝おめでとう!!








さて、次回は柔を柔道に呼び戻すために、富士子が動く回でしょうか。

さやかのコーチが虎滋郎だと知った富士子。
もう出産間近ですが、何か柔のために動きたいーという思いが感じられます。
その思い、柔や虎滋郎に届くといいのですが。

松田も世界選手権を目の当たりにして、柔への焦燥を募らせています。
今こそ皆が動くとき?!
何か進展があること、祈っています!

次回も楽しみです☆