前回、柔に続き、圧倒的な強さを見せつけたさやか。
一方富士子は産後のブランクと緊張がたたり、いつも通りの力を出せません。

初戦から苦戦する彼女の姿に、バルセロナへの夢を遠のかせる富士子の両親。
このまま富士子は負けてしまうのでしょうかー?!

感想です☆




バルセロナへ行くんだから!!~第267話 「母は強し!」






※以下、ネタバレあり※












◎あらすじ◎

1回戦ー
富士子(ふじこ)は相手選手に、技ありを先取されてしまった。
なんとか寝技からは逃れたものの、見守る皆の顔は不安に包まれる・・。

これではバルセロナ旅行は無理かもしれない・・。
富士子の両親も失望を滲ませる。
そんな中、富士子は必死に相手選手に食らいついていく。

だが相手選手の勢いはすさまじく、彼女はついていくのがやっとだ。
その結果、今度は有効を取られてしまうー。

もはや大ピンチ。
柔(やわら)はたまらず富士子に向かって叫ぶ。
富士子のおかげで自分はここまで来られたのだ。それなのに富士子が頑張らないでどうするのだー!!

その声は届いたものの、まだ緊張で力の抜けない富士子は思うように動けず苦労するばかりだった。
時間もどんどん過ぎていってしまう・・。
万事休すー誰もがそう思ったとき、富薫子(ふくこ)が唸った。

そしてー彼女は急に火がついたように泣き出した。
どうやらうんちをしてしまったらしい。
不快さに大泣きするその声は会場中に響き、富士子もはっと目を見開いた。

皆の視線が、富薫子に集まる。
それを感じてか、彼女の泣き声はどんどん大きくなる。
ヤジも飛び始めるなか、富士子は急がなきゃーと焦った。

早く試合を終えて、富薫子の元へ行かなければ。お母さん・・今行くからねー!!

その瞬間、彼女はタイミングを掴んだ。
勢い放った内股は相手選手の身体を捕らえ、そのまま引き倒す。
一本ー富薫子への思いが富士子を突き動かし、彼女は勝利を勝ち取ったのだ。

突然の出来事に会場中からどよめきが起きるなか、富士子は挨拶もそこそこに急いで富薫子の元へ向かった。
彼女は富薫子を力強く抱きしめると、改めて家族のために一生懸命戦おうと誓うのだったー。


その後、2回戦が始まった。
今回も柔もさやかも難なく一本勝ちし、2人は3回戦へと駒を進める。

一方1回戦を勝ちぬいて勢いに乗るかと思われた富士子だったが、彼女は2回戦でも散々だった。
なんとかポイント勝ちできたものの、富士子の試合からは危なっかしさが抜けない・・。

それでも後3試合勝ち抜けば、オリンピックに行けるー
その思いだけで、富士子は試合に臨むのだった。




















ボロボロの1勝。

今回は富士子が大苦戦しながらも、家族のことを思い勝利をもぎ取った回でした。

初戦から苦戦を強いられた富士子。
なんとか1勝し2勝しましたが、なんとも危なっかしい・・。
家族の支えがなかったら、危ないところでした。

やっぱり家族への思いはひとしおですね。
理由なんてなんでもいいのです。どうしたら自分の力を存分に発揮できるかを考え、この後の試合も富士子には頑張ってほしいと思います。

やっぱり経験が少ないので、自信もないし本番に弱い面はあります。
でも富士子には才能があります。だから自分を信じられれば、絶対に大丈夫だと思うんですけどねー。
富士子がそこに気付いていないのが、もどかしいです・・。

後3試合。
その間に、彼女は自信を取り戻し、稽古のときのように戦えるようになるのか。そしてオリンピックへの挑戦権を掴めるのか。
不安いっぱいですが、最後まで富士子のことを信じて見守ろうと思います。

柔もさやかも難なく勝ち上がり、後3戦。
2人が戦うのは決勝戦なので、やっぱり後3戦。
体重別選手権も中盤。
どんな展開になるのか、楽しみです!!







さて、次回はそれぞれの3回戦ですね。

とはいえ、やっぱり主体になるのは富士子の試合なのかな。
柔とさやかは絶好調なので、危なげもなく勝ち進んでいますからね。このまま問題なく決勝戦まで進んでくれるのではないでしょうか。

それに対し、ハラハラさせられっぱなしの富士子の試合。
普段の自分を取り戻せるのかー引き続き見守っていきましょう(^^;)

次回も楽しみです☆