前回、ジュピターまで連れ去られてしまったセーラームーンたち。
いよいよ仲間の半数を奪われ、大ピンチですー。

敵の目的は何なのか。マーズたちはどこにいるのかー。
その答えを、ちびうさは持っているのでしょうか?そしてセーラームーンたちは、マーズたちを救出することができるのでしょうかー?!

感想です☆





Act.18~ 「侵略 SAILORVENUS」






※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

ジュピターまで目の前で連れ去られてしまった・・。
皆が失意に襲われるなか、タキシード仮面はペッツのピアスが落ちていることに気づく。

そのピアスは怪しげな煙を発していたが、敵を調べるサンプルになるかもしれないーとルナが回収する。
彼らは動揺するセーラームーンを連れ、一旦司令室で話し合うことにするのだった。

ゲームセンターに移動すると、まずはアルテミスが調べていたことを話した。
彼は今月に入ってから異様に増えたUFOの目撃談を不審に思い、出所を調べていたのだという。
残念ながらUFOについての詳しい情報は集まらなかったものの、彼はマーズたちを連れ去ったUFOと目撃情報のUFOが同じ型であることは突き止めていたー。

UFOを使うということは、ブラック・ムーンは異星人なのだろうか・・。
彼らの目的も、地球が狙いなのかもしれないー。
だが未だに彼らがなぜセーラー戦士たちをここまで翻弄するのかが分からず、うさぎたちは苦悩する。

そこで彼らはちびうさから話を聞こう、と決めた。
これ以上泳がせておく時間はない。ブラック・ムーンを知ると同時に、ちびうさが敵か味方かもはっきりさせようー。
切羽詰まった戦士たちは、そう厳しく結論づけるのだった。

その後、うさぎたちはちびうさと話をするため、月野家へ向かった。
するとドアを開けた瞬間、待ちかねていたようにちびうさが飛び出してきた。
そのたわいない笑顔に、うさぎたちは驚き呑まれるー。

学校に通い始めたちびうさは友達ができたらしく、いつもよりハキハキと人懐こい姿を見せた。
そんな無邪気な姿に、衛(まもる)やルナはひるむ。
敵だったら、あんな顔はしないのではないか・・。

そこで衛は帰ることにし、ルナからペッツの邪黒水晶のピアスを預かろうとした。
ちびうさはふとその光景を目にしーその瞬間、彼女の表情がひきつった。

いやあああ!!

激しい悲鳴をあげて、ちびうさは頭を押さえてうずくまる。
突然の変貌に驚く一向だったが、ちびうさの目がピアス一点に注がれていることに彼らは気付いた。
まずは彼女を泣き止ませることにして、うさぎたちは家の中に入るのだった。

うさぎの部屋に入ると、まず美奈子(みなこ)がちびうさに涙の訳を尋ねた。
ピアスが怖いのかー?
そう問われたちびうさは、その石のせいでママが・・と震えながらつぶやく。

だがちびうさはそれ以上は答えなかった。
取り乱しているのか、何も知らない、自分は悪くないばかりを繰り返すちびうさ・・。
そんな彼女を衛が慰めるのを見たうさぎは、自分も辛いのに・・と胸が痛むのを感じた。

そこで彼女はちびうさに、少し意地悪な言い方をした。
本当に敵じゃないと言えるのか。少なくとも協力しないのなら、自分はちびうさとはうまくやっていくことはできないー。
ちびうさがショックに顔を歪ませるのに気づきながらも、うさぎはそれ以上彼女を守る気にはなれないのだった。


同刻ー
プリンス・デマンドたち幹部は、これからのことを話し合っていた。

さっさとセーラー戦士たちを始末するべきだー。
そう言い切るサフィールに対しルベウスは、邪黒水晶がある限り焦ることはない・・と落ち着かせようとする。

邪黒水晶は、暗黒の星ネメシスが生み出したものだ。
それさえあれば、全てが手に入るー。

それを聞いたサフィールは、だからこそ自分たちは仲間を失ってまで幻の銀水晶を手に入れる必要などないのでは?とため息をつく。
邪黒水晶の威力は、「あの星」にダメージを与えた時から充分すぎるくらいわかっている。
だからこれ以上地球に時間とエネルギーを費やすことはないのではないか・・。

そうデマンドに提言すると、デマンドはまだだ、と首を振った。
まだあの星の支配者の屍も見ていない。自分たちは確実に、あの星を手に入れなければならないのだー。

彼はワイズマンを呼び出した。
するとワイズマンも、幻の銀水晶がある限り邪黒水晶が無敵になることはない・・と言い添える。
ラビットの手に幻の銀水晶がある今こそ、絶好のチャンスなのだ。ブラック・ムーンの力を見せつけよー。

そう言って消えていったワイズマンを、デマンド以外のメンバーは苦々しく見送った。
あの占い師が来てから、デマンドはすっかり骨抜きにされてしまった。いつか化けの皮をはがしてやるー。

そこでルベウスはあやかしの四姉妹の次女であるカラベラスの元に行き、任務を言い渡した。
カラベラスも姉妹たちの仇ーとその申し出を受けるのだった。

翌日、うさぎは学校でも元気がなかった。
いつも一緒にいた亜美(あみ)とまことの姿がない・・。
そのことでふさぎこむうさぎを、なるは心配そうに見守っていた。

そこでなるはうさぎを視聴覚室に連れ出し、今はやっているチャネリングのビデオを見よう、と誘い出す。
なんでも世界的ちゃねらーのミス・カラベラスという女性が今話題で、彼女は異空間や宇宙からのメッセージを降臨させるらしいー。

宇宙ーその言葉に、うさぎは不穏なものを感じる。
画面には女性が映し出され、今まさに降霊を行っているところだった。
ミス・カラベラスの口が開く。その口から洩れた単語に、うさぎは目を見開いた。

わたしはブラック・ムーンのルベウス。我々は敵ではない。地球人を正しく導くために、やってきたのだー。

それを聞いたうさぎは、嘘だ、と叫んだ。
彼らは敵だ!!
それ以上見ていられず、うさぎは視聴覚室を走り去ってしまう。

その背中を見つめながら、なるは自分には何ができるか・・と苦悩した。
彼女はうさぎたちが、自分たちとは何か違うものを抱えていると気づいていた。
だが自分だってうさぎの力になりたい・・。
そう考えた彼女は、ミス・カラベラスの本を手に取るー。

ーその他のテレビでも、ミス・カラベラスは引っ張りだこだった。
彼女は、ブラック・ムーンが地球に白い月の者たちが災いをもたらすと警告している、と何度も繰り返す。

どうやら彼らは人間を洗脳しようとしているようだ・・。
戦士たちは警戒を強め、何とかしようと策を練る。

そんな最中、ミス・カラベラスの公開チャネリングセッションが東京で行われることになった。
これは罠かもしれない。いや、宣戦布告だろうかー。
危険を感じつつも、うさぎと美奈子は会場に乗り込もうと考える。

そしてこの公開セッションには、ほかにも興味を持つ者たちがいた。
琴乃(ことの)に浅沼(あさぬま)、そしてなる。
戦士たちと関わりを持つ者たちは、レイたちがいなくなった真実を知るためにセッション会場に行ってみようーと思い立つ。

一方ー衛は別のやり方で、敵の内情を探ろうとしていた。
彼は自身の力を使い、手元の水晶からかつての側近である四天王を呼び出す。

ゾイサイトたちは思念としてよみがえると、今回の敵は想像よりも強大だーと警鐘を鳴らした。
邪黒水晶からも、時間と空間のゆがみを感じる・・。
彼らは自分たちがサポートするから、プリンセスを守るのだーと話した。

だが衛は、自分にはうさぎを守る力などないーと自嘲した。
彼女には4人の戦士がついている。だからこそその戦士たちが欠けた今、自分が彼女を守りたいと思う。
しかし、自分にはうさぎを守るための力が足りない・・。

そのことで衛は自身を攻め続けていた。
それを見た四天王は、自分の力を信じるのだーと衛に根気強く言い続けた。
あなたには、転生してきた事実がある。その事実が力となり、プリンスへの道を切り開くのだー。
彼らはそう言い、ずっと見守っているとほほ笑みながら消えていくのだった。


ー公開チャネリングセッションが行われる日。
疲れて眠っているうさぎの部屋を、ちびうさが訪れた。
彼女は制服についているブローチを、ひっそりと盗み出すー。

起きてすぐ、うさぎはその事実に気づいた。
彼女は先に会場に着いている美奈子に連絡し、ちびうさを捕まえてからそっちへ向かうーと話す。

会場では、すでにセッションが始まっていた。
客席にはなる、琴乃、浅沼の姿もある・・。
その中、カラベラスはいつものようにブラック・ムーンのルベウスを降霊させた。

白い月の者たちを信じてはいけないー。

その言葉はテレビで見るより強く、人々の心を洗脳した。
客席にいた人々は次々に立ち上がり、白い月を受け入れるな、といきり立つ。
幻の銀水晶を打ち砕き、地球の未来をブラック・ムーンに委ねよ!!

それを見た美奈子は、ヴィーナスに変身して皆の前に現れた。
皆の洗脳を解こうとする彼女に、カラベラスは立ち上がるー。

カラベラスはチャネリングの力によって、会場の人々からエナジーを搾り取っていた。
そこには琴乃や浅沼、なるもいる・・。

するとカラベラスが強力な力を放った。
ヴィーナスの体はその力にからめとられ、引きちぎられそうになる。

だが負けるわけにはいかないー!!
ヴィーナスは気力を振り絞り、戦おうと力むー。

その頃ちびうさを追っていたうさぎは、ようやく彼女の元にたどり着いていた。
と、そこへラビットを追ってきていたルベウスもやってくる。
彼はちょうどいいとばかりに、2人に向けて技をぶつけようとする。

助けて!!
ちびうさをかばいながら、うさぎは思わず祈った。
するとそれを感じ取ったタキシード仮面が2人の前に現れ、危機から救いだす。

だがルベウスの攻撃はやまず、再び彼は力を向けてくるー。
このままではやられてしまうー
そう思った刹那、タキシード仮面の脳に何者かの声が響いた。

力を使え!!

その声は誰のものだか分からないものの、どこか懐かしい響きを帯びていた。
タキシード仮面はその声に呼応し、力を手に集めるよう祈るー。
すると彼の手に力がみなぎり、パワーがあふれだした。

タキシード・ラ・スモーキング・ボンバー!!

そのパワーはまっすぐルベウスに直撃した。
彼は形勢不利と見て、闇の中に消えていく・・。
それを見届けたうさぎはちびうさからブローチを取り返すと、セーラームーンに変身した。

それから彼女はヴィーナスと合流すると、ロッドの力でカラベラスを倒した。
どうにか間に合った・・。
ヴィーナスが無事だったことに安堵したセーラームーンは、ヴィーナスを強く抱きしめる。

その後・・セーラームーンはちびうさに迫った。
ブローチを持ち出して、何をするつもりだったのかー。
そう問われたちびうさは罪悪感からか、ひどく怯えた顔をしていた。
その口から、ぽつぽつと言葉が漏れる。

分かってる、自分じゃ幻の銀水晶は使えないし、過去の幻の銀水晶は過去でしか反応しないこと・・。
彼女は自身の持つ幻の銀水晶を握りしめ、でも幻の銀水晶が過去と未来のもの2つあれば、もしかしたら助けられるかもしれないと思ったの・・と言った。
その瞳に涙が浮かぶなか、ちびうさは必死に訴えた。

助けてセーラームーン!!三十世紀の未来の地球を助けてー!!




















ちびうさの秘密。

今回はヴィーナスに敵の手が近づくなか、ちびうさが幻の銀水晶を持ち出した話でした。

ついに2人になってしまったムーンとヴィーナス。
さすがにここまで減ると、心細さがすごいですね。
2人もかなり憔悴しているようで、ちびうさにキツく当たるようになっているのが見ていて痛々しいです・・。

だからこそルナや衛がちびうさをかばうのでしょうが、これもどうなのか・・。
今の状態だと、うさぎたちとの間に溝を生みかねないと思うのですが、どうでしょうか。
今はまずうさぎと美奈子を支えるのが第一ではないでしょうかー。

衛が感じる苛立ちも分かります。
セーラー戦士たちのほうが自分より力があるから、セーラームーンを守ることもできない・・。
これは男性にとっては辛いことですよね。好きな人を守るのが、自分ではないのですから。

ただ衛が分かっていないのは、それ以外でもうさぎを支える方法はあることです。
それこそ、今は側にいて精神的に支えるのが彼の役目ではないでしょうか。
それに気づけずちびうさにも気を配っているから、うさぎの中の不安も消えないのだと思います・・。

もちろんちびうさのことが心配になるのは、当然です。わたしだってあの無邪気な笑顔を見たら、敵だなんて考えられないですよ。
何か言えない事情があるのだ・・と思う方が普通でしょう。

でもどちらかに肩入れしているように見えるのは、危険です。
仲間を3人も奪われて、うさぎも美奈子も精神的にかなり厳しい状況です。
そこでちびうさをかばいすぎるとどういうことになるか・・。
衛には少し冷静になって考えてほしいな、と思います。

ただ今回衛が新たな力を得たのは、良い兆候ですね。
これで彼も戦力となり、セーラームーンを守ることができるようになりました。

衛の自信も復活したでしょうし、今後はよりしっかりとセーラームーンのサポートに回ってほしいと思います。
それにしても謎の声の正体・・誰なのでしょうね?





さて、そしてついに明らかとなりそうなちびうさの事情。
ちびうさは未来から来た、ということでいいのでしょうか?

それなら幻の銀水晶を彼女が持つ理由も、一応説明はつくんですよね。
彼女が持つ幻の銀水晶は、おそらく未来のうさぎのもの。
そしてそれを持ち出せるということは、きっとちびうさはうさぎの娘なのだと思います。見た目が似ているし、ママとよく口にしていますからね。

となると、パパは衛かな?
なんか急にドキドキしちゃいますね笑
未来でも2人は一緒にいるというのが知れて嬉しいです。未来で何か起きているのは心配ですけど・・。

そしてそうなると、ブラック・ムーンも未来から来たのでしょうね。
デマンドが以前見ていたセレニティの映像も、未来のセレニティなのかな?
どんな因縁が彼らにあるのか、気になるところですね。

後気になるのは、30世紀とちびうさが言っていること。
この作品が連載されていた当時って、20世紀ですよね。
それなのに、30世紀?なぜ10世紀も経っているのでしょうか。

確か月の人間は長寿だったはずですが、うさぎたちは今は人間です。
そんなに長寿なはずはないのですが・・これは幻の銀水晶の力なのかな?この辺、どういう事情があるのか気になりますね。

次回、ちびうさの口から語られる未来の実情とはー?
物語が大きく動きそうなので、楽しみにしています!










さて、次回はちびうさの口から彼女の抱える事情が語られる回ですね。

30世紀の未来を守ってーと口にするちびうさ。
彼女は未来からやってきたのでしょうか?!

そんな彼女とブラック・ムーンとの関係とは?
色々なことが明らかになりそうで、期待されますね!

次回も楽しみです☆