前回、戦いに敗れ、今後のことを覚悟する石田派の武将たち。
彼らはそれぞれの決意で、今後を見据え動きます・・。

敗走中の三成も、戦争に負けて初めて自分の思いに気づくことに。
戦いが終わり、織部たちは何を思うのでしょうかー。

感想です☆




第159席~ 「H jungle with T」






※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

1600年9月。
右近(うこん)の元には、行長(ゆきなが)から書状が届いていた。

そこには、自分はまだ諦めていないこと。必ず南蛮貿易で盛り返すから、支援を頼みたいという旨のことが書かれていた。
右近はその内容全てに目を通すと、手紙を燃やしてしまう。

心は痛むものの、彼は前田利長(まえだとしなが)につき、彼と共に家康(いえやす)に助命を乞おうと決意していた。
自分には前田家への恩義の思いの方が強いー。
彼は小西(こにし)一族が無事生き延びることを願いながら、利長と共に家康の元へ向かうのだった。

その行長は、イスパニアからの使者にも、自分たちを助けてほしいという旨の書状を送っていた。
それを受け取った使者たちは、行長が隠れる伊吹山の村までやってくる。
だが彼らが来たのは行長への協力のためではなく、別れを告げるためだったー。

使者たちは今後は徳川(とくがわ)方につくことに決め、貿易の相手も新たに大久保長安(おおくぼながやす)とすることを決めていたのだ・・。
事情を聞いた行長は驚き失望するが、もはや使者たちを止める手立てはない。
彼は去って行く使者たちの一行を、黙って見送ることしかできなかった・・。

おそらく右近も来ないだろう・・。
彼は全てを諦めると、家臣たちと共に天命を待つに委ねるのだったー。

同月、山を隠れ進む三成(みつなり)一行は、ムル橋村の与次郎太夫(よじろうだゆう)に茶の席を設けてもらっていた。

久々に茶席に臨んだ三成は、与次郎が新たに建てたという茶室を見て驚いた。
それは以前彼が怒り破壊した、織部(おりべ)の大茶会の際の茶室に酷似していたのだー。

与次郎自身も、織部の茶室に感銘を受けて建てたのだーと明かす。
三成の目はその茶室に釘付けになり、同時にあの時の苦い記憶が彼の中で呼び覚まされる・・。

そしてー三成はあの時の騒ぎを思い出し、大笑いした。
織部め・・!!
彼はどこまでも数奇で笑わせてくる織部を思い、しばらく泣き笑いに興じるのだった。

だがその間にー石田軍の中では、動きがあった。
なんと家臣の1人が、姿を消してしまったのだ。

その逃げた男は、最近の三成の姿に失望を覚えていた。
あのような弱音を吐く者では、再起はとても期待できない・・。
彼は徳川軍に通報し、自分が助かる道を求めるために、山を駆け下りるのだった。


同日、大津城に徳川派の武将たちは集まっていた。
だが家康はここのところずっと城にこもったきりで、息子の秀忠(ひでただ)にも会わないようにしているという・・。
織部は伏見へ一度行きたいと思い城を訪ねていたが、この調子では無理そうだ・・とため息をつく。

と、そこで彼は新介(しんすけ)と偶然会った。
関ケ原以来、作介(さくすけ)の安否を知らせる情報は入っていない・・。
2人は彼を気遣いつつも、内心ではもう駄目かもしれない・・と諦めてもいた。

その新介は、これから西軍の財宝の目利きをする役目として、伏見に行くとのことだった。
それを聞いた織部は、自分もついていくと言い、早速徳川家臣に話をつけた。

伏見行きの承諾をすぐに得られた織部は、ちょうど城にいるという長安に会っていくことになった。
その長安は、何やら胡散臭い雰囲気をぷんぷんにおわせた曲者だった。
織部は一目見て、食えそうにない人物だーと警戒を露わにするのだった・・。




















戦後の数奇。

今回は戦いの後の混沌とした中で、武将たちが数奇の力を感じる回でした。

まずは行長。
彼もついに味方を失い、ここまでのようですね・・。

貿易を起点に力を伸ばそうと野心も大きい人物だったのですがね、戦局を見誤ったということでしょうね。
こうやって1つの判断が命にも関係してしまうのだから、戦国の世に生きる人たちは大変だったと思います・・。

この後は捕まるまでは逃げ続けるのかな。
彼もまた、最期の時をどう迎えるのか気にしていきましょう・・。


一方、三成。
逃亡中でも、茶席なんかは設けたりするものなんですね。もう勝ちがないと分かっているから、こういう時間も必要ということなのかな。

そこで織部のことを思い出した三成。
恨みもあるだろうに、思い出すのは数奇のことというのが何とも皮肉ですね。
光秀もそうだったし、やっぱり最後は楽しさのようなものが勝つのかなぁ。

まぁ私達も同じですよね。
死ぬ前に思い出すのは仕事のことではなく、もっと家族と過ごしたかったとか、もっと夢を叶えたかったとかそういう願いだと聞いたことがあります。
武将たちもそれは同じこと。いざ命の終わりが近づくと、戦功なんかより数奇への思いが増すものなのかもしれません。

今になって、数奇の大切さに気付いた三成。しかし何もかもがもう遅すぎます・・。
家臣の反逆もあり、彼の逃亡ももう長くないでしょう。
それでも・・誰にも理解されなくても、最後まで数奇と向き合ってほしい気持ちもありますね。最後だからこそ、とことん考え抜いてほしいというか・・。

なんだかんだ光秀も嫌いじゃないのですよね。だからこそ、しっかりと生き抜いてほしいと思ってしまうのかな。
そして、できたらもっと織部と会話し、数奇の時間を持ってほしかったなーなんて考えてしまいました。

笑い顔を見たからこそ、辛くなるなぁ・・。





最後に、長安について。
今回新たに登場した、まとめ役の長安。
家康が重用しているようですが、だいぶ変わったタイプでびっくりしました笑 っていうか、巨泉じゃんw

家康と気が合うようにも思えないのですが、キャラの濃い感じが惹かれ合うのかなあ。
正直なぜ家康が彼を選んだのか不思議なので、今後の動向には注目ですね。織部との関係がどうなるのかも気になる!

今までにないタイプなので、家康の治世には本当に全てのことががらっと雰囲気を変えるような予感がします。
そこに織部はついていけるのか。正直今までで一番苦戦しそうで心配ですが、たくましく生き抜いていってくれることを信じて見守りたいと思いました。

それにしても・・濃いなぁw







さて、次回は三成が徳川軍に捕らえられる話でしょうか。

逃亡の道にて、ようやく数奇の力に気づいた三成。
しかし時すでに遅し・・。家臣にも裏切られ、彼にはもう生き残る道はありません。
そんな状況のなか、三成は最期に何を思うのでしょうかー。

一方、織部と長安との新たな出会いも気になりますね。
家康の新たな世を迎えるにあたり、数奇はどのような扱いとなるのでしょうかー?

次回も楽しみです☆