前回、家康に助命を乞うため、1人奔走する左太郎。
しかし家康との面会は叶わず、彼は再び逃亡の身となります・・。

一方同じく逃亡の身であった三成は、家臣の密告によりついに捕らえられることに。
覚悟を決めた三成。
彼の最期の時がやってきますー・・。

感想です☆




第161席~「千年のごとく」






※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

1600年9月。
三成(みつなり)は、家康(いえやす)の前に連れ出された。

彼はぼろぼろの姿をした三成を一目見ると、秀康(ひでやす)の元で作られた結城紬に着替えるように諭す。
だが三成はそれを断り、代わりに辻ヶ花染を所望した。
家康は三成の気持ちをおもんばかり、その要求に応えるのだった。

その後三成と石田(いしだ)派の者たちは、綱につながれた。
徳川(とくがわ)派の武将たちが代わる代わる見に来ては、三成の蔑みの言葉をかけて行く。
三成はそれに抗うことなくただ頭を下げていたが、正則(まさのり)にだけは声をかけた。

頼むー。

彼はそれだけ言って、再び頭を下げた。
正則は驚き、三成の真意はどこにあるのかーと思い悩むのだった。

一方家康の元には、ようやく秀忠(ひでただ)が到着していた。
家康は彼を迎え入れるなり、その頬を張る。
秀忠は言い訳はできないーとその怒りにただひたすらこらえた。

すると家康は、その言い訳しない姿勢を良しとし、怒りを収めた。
秀忠は安堵すると、早速自身が気にかかっている事項に触れた。
それはー家康の石田派の武将たちに対する処遇が甘すぎる件だった。

家康派黙って秀忠の懸念を聞いた。
そして全て聞き終えると、その顔に笑みを浮かべた。

お前に諭されるとは・・。
彼はそう言いながら、だがこれで安心だーと話した。
自分が甘い判断をしても、秀忠が非情に対応してくれれば、きっと次の世は堅牢なものとなるだろうー。

家康は改めて秀忠に、天下を背負う覚悟を見せた。
1000年揺るがぬ、徳川幕府を作ってみせよう。
秀忠はその言葉に、深々とうなづくのだった。


同月、伏見。
織部(おりべ)は長安(ながやす)と共に、山里丸の無事を確認しに行き、名物群の検分に当たった。

その場で、織部は長安に先日思いついた件を相談してみることにする。
名物群をいったん自分に預けてほしいーと。

すると、長安はにっと笑った。
そして、実は自分も同じことを考えていたのだーと言い出した。

彼は早速織部の案に乗ると、名物群のうち3割ほどを自分たちの元に残そう、と提案した。
その強欲ぶりに織部は驚くが、長安は焦る素振りも見せず笑みを浮かべるばかりだー。

・・彼はなかなか面白い男だ。
話の分かる長安に、織部は強い興味を覚えた。
そして、彼とは今後も長い付き合いになるだろうーと胸を興奮で湧き立てるのだった。




















徳川の天下に向けて。

今回は三成ら石田派が捕縛され、家康が徳川幕府の建造を目指し始める回でした。

三成と家康の久々の再会。
もはや憎しみとかそういう次元からは抜けて、2人共互いの考えを理解しているのかすごく静かな対面でしたね。

というより、三成の方がもうすべてを受け入れているのでしょうね。
自分の命は残り少ない・・。となれば、自分の望むことを成し遂げてから死にたい。
そのような思いが三成にはあり、だからこそ静かに、本当に大事なことだけを伝えようと必死なのでしょう。

正則に今後を託したのも、そういう思いからなのでしょうね。
恐らく三成は豊臣の時代が終わり、数奇の威力も家康によって歪められていくことに気づいているのだと思います。
でも自分はその時にはいないー。だからこそ、残り生きる者に後を託したのです。

正則がその意味に気づいてくれるといいですね。
そして最後に・・三成が織部と会う機会があればな、とつい思ってしまいます。まぁ織部が拒むだろうから叶わないでしょうけど、三成が数奇の意味に気づいたことを知ってほしかったなぁ。

次回、三成の最期でしょうか。
彼も時代の流れに乗れなかっただけで、様々な功績を残してきた人です。最後までその人生を見届けたいと思います。




続いて、織部と長安。
今回ついにこの2人が頭を突きつけて話しましたがー結論から言うと、長安はなかなか話が分かりそうなタイプですね。
今までにはいないタイプだけど、老年の織部と気が合いそう(^^)

何より織部と同じく欲に深いのがいいですね。そこが家康との一番の違いでしょう。
この欲深さこそが織部をここまでのし上げてきた理由であり、きっと長安が家康に重用されるまでになった理由でしょう。
そういう背景は相手にも伝わるでしょうから、きっと2人は上手くやっていくんじゃないかなと思いました。

家康のもとでこれから織部は厳しい環境に置かれるかと危惧していましたが、長安の存在は彼にとって助けとなりそうですね。
家康の目をかいくぐって、2人で数奇の力を伸ばしていくーなんて展開もありそうです。

せっかく多くの武将が数奇に目覚めてきているのですから、この火を絶やさないでほしいものです。
そして今度こそ、緑釉の器の完成も見られれば、と期待しています。
その辺も長安の知見を是非借りたいところですね。

かなり濃い見た目の人物なので最初は警戒していた長安ですが、人間歩み寄ってみないと分からないものです。
これからの彼と織部の協力体制に期待したいと思います!




最後に、家康の治世について。
次回からはいよいよ家康の天下づくりが始まりそうですね。
未だ気が抜けている彼ですが、秀忠が寄り添うことで徐々に胆力を取り戻していくのかな、と予想されます。
そうなると武将たちの処遇が気になるところです。

家康は1000年続く幕府の創成を願っています。
実際戦争が落ち着き天下泰平の世が来るのは、皆の望むところでしょう。
でもその前には武将たちの数をどうしても減らさねばならず、必ず苦汁を呑むものが出てきます。
そのひずみに、家康たちは耐えられるのかー。そこが今後の焦点かと思います。

家康も決意固くこの天下取りに臨んできたので大丈夫かとは思いますが、それでも計画はあまりに壮大。
自分の人生だけで成し遂げられることではないので、家康にできることはどれだけ基盤を盤石に固められるかですね。
そしてその思いを、どれだけ後世に伝えていけるか・・。


結局天下を取る者は、この後世に伝えるという役目が一番大変なのかもしれませんね。
いくら自分の時代でそれを成し遂げても、つなげていってくれる者がいなければ一代限りで終わってしまいます。

家康は幸いにもすでに後継ぎがいるので、彼らの育成も同時進行で行っていく必要があるでしょう。
これからの課題は盛りだくさんー。それをどれだけ成し遂げられるのか、今後は家康の手腕をしっかりと見て行きたいと思います。

何はともあれ、これで本当にひと段落つきましたね。
家康のこれからの活躍、楽しみにしています。







さて、次回は三成の処刑が行われる回でしょうか。

三成が捕らえられ、いよいよ石田派の武将たちに処罰が下されます。
もはや助かる道はなしー。その時に、三成は何を思い語るのでしょうか・・。

そしてこれが済めば、家康は正式に天下人となります。
彼が望む世は、どのように作られていくのでしょうかー。

次回も楽しみです☆