前回、自分がコウモリの絵を盗んでいたことを知ったケヴィン。
彼はその絵を描いた漫画家の住居を突き止め、謝罪へと向かいます。

しかしそこで出会った漫画家は、不思議な言葉をケヴィンに投げかけー?
感想です☆



第7話「迷宮のはじまり」




※以下、ネタバレあり※




◎あらすじ◎

1949年7月5日。
下山(しもやま)は車に乗り、移動していた。
彼は三越デパートに寄るように運転手に命じ、到着するとすぐに用は終わるからそのまま待っていてくれと言い残して中に入っていく。

しかしその後、彼は忽然と姿を消した。
運転手は慌てて周囲を探し回り、警察に届け出る。

失踪者が政財界の大物ということもあり、警察も即座に動き出した。
そうして下山を探す捜査網が都内に広げられたのだった・・。


同刻ーケヴィンは漫画家が原稿を仕上げるのを待って、彼の家で家事などを手伝っていた。
ようやく原稿が出来上がると、漫画家は顔を上げる。
そうして改めてケヴィンを見据えると、彼が絵を盗んだ件について話を聞く姿勢を示した。

そこでケヴィンも、もう一度これまでのいきさつを説明する。
故意に盗作したつもりはないこと、それでも盗作したことは事実だから正式に謝罪をしたいこと・・
それらを話すと漫画家はうなづき、ケヴィンにコウモリのことを指摘したアメリカの刑事が見たのはこの漫画だろう・・と本棚から1冊の本を投げてよこした。

それは「こうもり小僧の冒険」という漫画で、精密な絵に興味をひく物語が詰まっていた。
ページをめくりながらケヴィンは、素晴らしい・・と嘆息する。

漫画家は元々は紙芝居屋だったが、これからは漫画の時代が来ると目をつけ転向したということだった。
彼は手塚治虫(てづかおさむ)の漫画も見せ、どちらの作品も空前の人気作となるだろうーと言った。
ケヴィンはただただうなづく。

それから彼は、盗作の件は許してはもらえないだろうか・・?と尋ねた。
すると漫画家は、最初に聞いたことをもう一度口にした。
お前のコウモリは黒か白かー?と。

その意味がわからず、ケヴィンは再び黙り込む。
漫画家は飲んでいた湯飲みをちゃぶ台に置くと、人類は絵で進化しているんだ・・とつぶやいた。

それから彼は目の前の湯飲みを紙に描いてみせ、この描き方はどこで学んだと思う?とケヴィンに尋ねた。
ケヴィンは考え、誰かの真似をしたのでは・・と答える。

漫画家はうなづき、それならその真似をされた人物はどうやってこの描き方を身に着けたと思う?とまた尋ねた。
そいつも誰かの真似をしたー
ケヴィンが答えると、彼はにやりと笑う。
じゃあ、一番最初に描いた奴は誰を真似て描いたんだー?

それから彼は言葉をなくすケヴィンに言った。
とにかく全ては岩壁に描かれていたんだよ、と。
そしてその岩壁に描かれていた絵は、もしかしたらコウモリだったのかもなーとも。

ケヴィンにはその言葉の意味はわからなかった。
ただコウモリの絵が岩壁に描かれているところを想像すると、なぜかうすら寒い気分になった。

漫画家は疲れたのか、寝ると言って横になってしまった。
許しは・・
戸惑うケヴィンに彼は、とにかく黒の言うことは聞くな、とだけ言いつける。

そのうち使命が下るから今は待てー!
それ以上彼は語ることなく、いつのまにか寝息を立てているのだった。


それからどのくらい経っただろうかー。
いつのまにかケヴィンも寝てしまっていて、彼は薄暗くなった頃にようやく目を覚ます。

気づけば家の中に漫画家の姿はなかった。
ふとケヴィンはちゃぶだいの上に1通の手紙が置かれているのに気付き、急いで中を読む。

それはケヴィンに当てられた手紙で、中にはたった一言こう書かれていた。
この原稿を持って、そこから逃げたまえー

ちゃぶだいには原稿も置かれていた。
コウモリの漫画が描かれているのを見たケヴィンは、その物語に目を通す。

それはコウモリが機関車を運転している話だった。
彼は道中、何かを轢いてしまう。
その人物とはー・・


同刻、街では大騒ぎが起こっていた。
線路内で轢死体が見つかり、その死体が下山だと発覚したのだ。

現場には警察のほかに、スミスの姿もあった。
彼は死体の荷物から見つかった大量の下山名義の名刺を手に取り、死体と見比べるのだった。




















下山事件、発生

今回はケヴィンが漫画家の家にいる間に、下山事件が起きた話でした。
下山が出てきた時点で嫌な予感はしていましたが、やっぱり起きてしまいましたね。

まぁ史実にあることなので驚きはありません。しかしチャーリーの死体が見つかっていないうちに下山の轢死体が見つかるとは何とも不穏・・。
一体彼に何があったのでしょうか。


ケヴィンが漫画家の家にいる間に、運転手つきの車で用事をこなしていた下山。
運転手の様子から、普段のルーティーンと変わりない予定を過ごしていたようですね。
ここまではおかしなところはなかったようです。

その彼が三越デパートに入った途端行方をくらまし、のちに死体で見つかるまで行方不明となってしまいました。
史実を知っていたので彼が死ぬことはわかっていましたが、こんなあっさり・・とちょっとショック。
チャーリーが生きていたら違う運命もあったのかな。それはないか。

この事件は未解決なので、物語を膨らます余地がありますね。
スミスが出てきたということは、共産主義者の仕業という可能性もあるのかな。
これに関しては、続報待ちですね。

ただ気になるのは、ケヴィンの動きとこの事件に何か関りはあるのかーということ。
チャーリー周りがきなくさかったので、その関係で下山が殺されたのならケヴィンにまで火の粉が降り注ぐ可能性はなきにしもあらず。
古文書の件もあるし、彼が追求される展開もありえそうですね。そうなるとケヴィンは後ろ暗いこともあるし、不利になりそうで不安です・・。
あまり大きな事件に巻き込まれることにならないといいのですけど。。

そしてもう1つ気になるのは、漫画家先生が描いた原稿のこと。
コウモリが機関車を運転していて、誰かを轢いたという内容・・これってチャーリーか下山の事件のことを描いているのでしょうか。

もしそうなら、なぜ漫画家先生はこのことを絵に描くことができたのか。
特に下山の事件を描いているのなら、どうしてそのことを知りえたのかーという疑問が生じます。
彼はその時刻ケヴィンといたし、そもそも事件化する前に原稿に着手していないと今ケヴィンの目の前にあるはずがないし・・。
何が起きているのか・・。

彼がたびたび発するコウモリの白と黒という話も気になるし、そもそも漫画家先生がどんな人物なのかも全然わからなくてすっきりしませんね。
名前すら出てこないけど、実在の漫画家さんなのだろうか・・。

ただ彼が、コウモリとケヴィンがこのところ巻き込まれている不穏な事件について何かしら知っていることは確実でしょう。
何とかしてその辺のことを詳しく聞き出したいですね。
どこかへ逃げてしまったようですが、また再会できるといいのですが・・。

またまた事件に巻き込まれつつあるケヴィン。
その背景にはコウモリの存在があるー今のところわかっているのはそのくらいでしょうか。

どうやらケヴィンは開けてはならないパンドラの箱を開けてしまったようですね。そしてそこに呑み込まれようとしているーというのが今の状況でしょうか。

下山事件という大きな事件が起きてしまったことで、もう彼がその運命から逃れることはできないのでしょう。
であれば、今後ケヴィンはどのように動くべきなのか・・。
その辺、次回以降の周囲の動きを見ながら判断できるといいですね。
安全第一に、うまく立ち回れることを祈っています。




さて、次回は漫画家の現行の内容が明らかとなる回でしょうか。

下山事件が起きたのと同時刻に、原稿を残して消えた漫画家。
その原稿には轢死体を見つけたコウモリの漫画が描かれており・・この下山事件との類似は、何を意味するのでしょうか。

そしてその原稿を託されたケヴィンの運命はー?!
次回も楽しみです☆