前回、下山の事件を調べるうちにケヴィンに行きつく警察。
一方そのケヴィンは漫画家の指示どおりに家を飛び出し、原稿に記された日本橋へと向かいました。

そこで来栖と再会したケヴィン。
来栖は一連の事件と関りがあるのでしょうかー?!

感想です☆



第9話「こうもり小僧の大冒険 其ノ壱」




※以下、ネタバレあり※




◎あらすじ◎

ケヴィンは来栖(くるす)を見かけ、とっさに身を隠した。
なぜ彼がここに・・。

だが来栖にはすでに見つかっていたらしい。
彼は仲間たちを誘い、ケヴィンの周囲を包囲してしまう。

それから来栖はケヴィンに見せたいものがあると言い、彼が出てきた建物の中に誘った。
エレベーターに無理やり乗せると、彼はケヴィンに尋ねる。
その胸に抱いている原稿の通りに、ここへ来たのか・・?と。

なぜ原稿のことを知っているんだー・・。
訳が分からないながら、ケヴィンはどうにか言い逃れできないかと必死に頭を巡らせる。
そうするうちにエレベーターは目的の階に着いたようで、来栖はケヴィンに降りるように指示した。

そこはサロンと呼ばれるものがある階らしく、途中で彼らはGHQと共産党の議員と出くわした。
その先の部屋に、来栖は入っていく。
続いて中に足を踏み入れたケヴィンは、そこにあるものを見て目を見張った。

そこにあったのはー大量の金塊だった。
これもこの原稿に描かれていた・・。
ケヴィンは信じられない思いで金塊を見つめ、どうしてこんなものがここに・・?と来栖に尋ねる。

すると来栖は、ここは日本復興財団という旧大蔵省の外郭団体があるんだ、と答えた。
それから彼はケヴィンを見据えて言う。
君なら使い道を知っているんじゃないかね・・?

質問の意味がわからず、ケヴィンは首を振る。
だが来栖は視線をはずさず、それならお前は白と黒どっちなんだーとまた尋ねた。

白と黒ー
何度も聞いた単語だが、結局その意味もわかっていない。
ケヴィンは自分は何も知らない、ととにかく主張することにした。

すると来栖は、あいつは答えを間違えたんだ・・とつぶやいた。
あいつ・・?
ケヴィンは最初下山(しもやま)のことを思い浮かべた。だがすぐに違うことに気づく。

そうか、こいつがチャーリーを・・!!
彼は来栖に、なぜ殺したのかと問うた。
だが来栖はそれには答えず、原稿を見せてみろと手を出す。
白対黒は、その漫画ではどう描かれているんだー?

直感でケヴィンは、彼に渡してはいけないと感じた。
そこで適当にごまかして彼は何とか原稿を守ろうと腕に力を入れる。

しかし来栖がそんなことでごまかされるはずはなかった。
彼はお前ははずれだ・・と息をつき、殺してしまおう、と周りの仲間にささやく。

途端に男たちは動き、ケヴィンを拘束した。
複数に囲まれては勝ち目はない。
ケヴィンが思わず悲鳴をあげたその時だった。

こんなところで何をしてるんだい?
柔らかい声がその場に流れ、皆が一斉に顔を上げた。

そこには1人の男性がいた。
彼はするりと男たちの間に入り、ケヴィンの拘束を解く。
そして、彼は古い友人なんだ・・と来栖に言うと、ケヴィンをその場から連れ出してくれた。

理由はわからないが、来栖たちがそれを追ってくることはなかった。
ようやく解放されたケヴィンは長い息をつくと、見知らぬ男性に礼を告げる。

名前だけでも教えてくださいー・・。
そう頼むと、男性は白洲次郎(しらすじろう)だ、と名乗った。
それから彼は、エレベーターを降りたらとにかく走れ、とケヴィンに言った。

ここから先は自分で生き延びろ。
それだけだったが、ケヴィンは言葉の重みを感じてすぐさまうなづいた。
そして言われたとおり、彼は全速力であのコウモリの絵がある建物のほうへと走るー

ようやくそこにたどり着き誰も後ろにいないのを確認すると、途端に力が抜けてケヴィンはその場に倒れそうになった。
だが彼はそこにもう1人いるのに気付く。
そう、コウモリの柱の側にあの娼婦の女性がいたのだー。

彼女は泣いているようだった。
気になり近づくと、女性の顔がひどく腫れていることにケヴィンは気付いた。

どうやら商売の関係で男に暴力を振るわれたらしい・・。
ケヴィンに会ってほっとしたのか泣きじゃくる女性を支え、ケヴィンはひとまず彼女をアパートに送り届けることにするのだった。

そのアパートで、女性はケヴィンに礼を言うと突然裸になった。
驚いたケヴィンは服を着るよう言うが、女性は自分のことを絵に描いてほしい・・と頼んだ。
自分は汚れてしまっているけど、絵なら少しくらいは修正してきれいに描けるんだろう・・?と。

それを聞いたケヴィンは、断る理由をもたなかった。
彼は紙と鉛筆を手にしてさっそく月明りをたよりに女性の姿を描き始める。

女性の体は月明りに照らされて、とても輝いて見えた。
そのことを伝えるためケヴィンは、自分も君も決して道を間違えていない・・と話した。

もし月から自分たちを見ている人がいたとしたら、その人にはきっとしっかり見えている。
自分たちが間違っていないことを・・。


ー月。
初めて月に到達した宇宙飛行士は、おかしなものを見つけた。

彼は慌てて仲間を呼び、一緒にそのおかしなものを観察する。
仲間もまた、それを見て驚愕の声をあげた。
なんだ、これは・・?!

それは絵だった。
あのコウモリの絵。
それが人間が到達したことのないはずの月に、はっきりと描かれていたのだー




















間一髪の冒険

今回はケヴィンが来栖に原稿を奪われそうになるも、助力を得て逃げ出すことに成功した回でした。
いやー、何とも難しい話でした。
来栖は結局敵なのかそうではないのかー。まったくわかりませんでしたね。

ただ彼がコウモリのことを知っていて、それに関わる一連の事件にも関与していることはもう確実だと思われます。
チャーリーも何か知っているようだったし、そうなると共産党がこのコウモリの件について詳しいということなのかな。

来栖の正体が未だわからないので何とも言えませんが、ケヴィンはこれから相当に大きなものと戦っていかねばならないようです。
大丈夫なのでしょうか・・。


日本橋で来栖と再会したケヴィン。
彼は来栖に連れられ、日本復興財団という団体の入ったビルの中に入ります。

そこで原稿を見せるよう迫る来栖。
どうやら彼はコウモリのことや白と黒のことなど、かなり詳しく知っている様子。
ケヴィンと読者だけが置き去りですね。何か不穏なものは感じるけど、全然詳細がわからない・・。

なのでケヴィンは何も知らない、とこの場を切り抜けようとします。
するとケヴィンを敵認定し、始末しようと来栖は動きます。

どうやらチャーリーの件にも下山の件にも、来栖は関わっているようですね。
直接手を下したわけではなさそうだから、指示役なのかも・・。

絶体絶命のピンチーとなったケヴィンの元に、突如現れた男性。
彼は来栖をもいなし、颯爽とケヴィンを助け出してしまいます。

その人物の正体は、なんと白洲次郎!!
また歴史に有名な人物が登場しましたよ。GHQとの関連であの場にいたのでしょうかー。

来栖の様子から察するに、白洲もまた一連の事件については詳しく知っていそうな雰囲気ですね。
となると、今回は助けてくれたけど味方とも敵ともまだ判別しないほうがよさそう・・。
本当、誰か無条件に味方になってくれる人はいないのか・・。心細すぎて見ていてハラハラしっぱなしです。

が、とにもかくにも一旦は来栖の手から逃れられたケヴィン。
再び偶然出会った女性の家に上がり込んだので、しばらくはそこに身を隠す感じになるのでしょうか。

もしかしたら恋愛関係に発展するかも・・?
ただそうなると女性の身にも危険が及びそうで、ちょっと不安ではあります。。
互いに安心する人が側にいたほうがいいとは思うけど、今のケヴィンと深く付き合うのは相当にリスクがあるからなぁ。

最後の月の謎も全然わけがわかりませんが、もう謎は順次明らかになっていくものとして辛抱強く見守るしかありませんね。
まだたった1巻分なのに、随分と密度の濃い物語を読まされたなーという気持ちです。
この先ぜんぶの謎、覚えていられるかな・・(^^;)

ひとまずはケヴィンが無事に1巻生き延びられたことに感謝しましょう笑
早く彼に平穏な生活が戻ってくることを願いながら、次へと読み進めていこうと思います。






さて、次回はケヴィンが漫画家の行方を探す回でしょうか。

来栖の手から逃れ、どうにか生還することができたケヴィン。
しかし原稿は依然狙われたままだとすると、平穏は戻ってきません。

となると、やっぱり漫画家先生を探して事情を聞くのが一番手っ取り早いかと思われます。
これ以上危険に冒されないためにも、そろそろこの一連の事件の全容がケヴィンにも明らかになるといいのですが・・。

次回も楽しみです☆