前回、黒人の花嫁を教会の前で拾ったタクシー運転手。
彼は白人との結婚に破れた彼女を駅まで送ります・・。

その後、今度は花婿を見つけたタクシー。
花嫁を追う2人は、無事に間に合うのでしょうかー?!

感想です☆



第17話「教会のあと」




※以下、ネタバレあり※




◎あらすじ◎

花婿はアメリカで一大財産を築いたゴールデンコーラのオーナーの息子だった。
ボンボンか・・。
運転手は彼をあまり気に入らなかったが、花嫁のためにもタクシーをとにかく飛ばす。

1955年、ゴールデンコーラはフロリダに工場を建てた。
工場拡大と自動販売機の普及により、当社はアメリカ国内のシェアを第2位まで伸ばす。

しかし問題は程なくして勃発した。
黒人労働者が、差別的な待遇に対して抗議活動を始めたのだ。

それにより、これまで何とか保たれていた白人労働者との軋轢も表面化してしまった。
そうして一触即発の状態となった工場に、花婿は当時運悪く配属されてしまったのだ。

彼は何とか穏便に解決しないか、と画策した。
だが元々漫画家になりたいと思うような内気なタイプの彼には、デモを抑えつけることなんてとてもじゃないができることではなかった。

ある日、両陣営は今にも戦いを始めそうな雰囲気にまで燃え上がった。
両者の間で花婿はうろたえるしかなかった。
そんな時にー彼女が現れたのだ。

颯爽と黒人の輪から飛び出してきた花嫁は、両者に向かっていい加減にやめるんだ、と怒鳴った。
白でも黒でもどっちでもいい。ここで殺し合いになったら赤い血が流れるだけだ!
わたしたちはここで働いている仲間で、こいつにこき使われている同じ仲間なんじゃないのかー?!

そう言うと花嫁は花婿にウインクしてみせた。
その姿があまりにも勇ましくかっこよくてー彼はたちまちのうちに恋に落ちていた。

花婿はそう語りながら、ふっと運転手の窓についているビリーバットを眺めた。
今のビリーは最悪だ、ケヴィンのビリーこそが至高なんだ・・。
彼はそうつぶやくと、ビリーランドなんて黒人差別を行っていて最悪の場所だ、と吐き捨てる。

運転手は同意しながらも、それならどうして結婚式の場で花嫁を守らなかったんだ、となじった。
どうして花嫁姿で彼女を放り出すような真似をしたんだー・・。

それに対し花婿はうつむき、いつも自分はそうなんだ・・と言った。
僕はいつだって勇気がないんだ・・。


その後、車はようやく駅の前に出た。
だがちょうど駅の前に白人のデモと黒人のデモが向かっているのを見て、運転手は眉をしかめる。

このままじゃ車が通るのなんて無理だし、それよりも両者がぶつかったらどれだけの被害が出るか・・。
大暴動が起きる予兆に、さすがの運転手もどうすべきか考えあぐねた。

そこで花婿に判断を促すと、彼は再びうつむいてため息をつき、それから言った。
引き返しましょう・・と。

彼は勇気がなく、今までひどく運の悪い人生だった。
だから今回ももうだめだ、と早々にあきらめてしまったのだ。

運転手はうなづき、仕方ないか・・とUターンしようとする。
だがその時、ビリーが口を開いた。
行けよー

彼は自分の言うとおりに進めば必ずだれも死なずに道を開けることができる、と言い張った。
そこで運転手は一か八かだーと決意を固め、エンジンをかける。

花婿は驚いたが、運転手はもう彼の言葉は聞かなかった。
ただひたすらにー彼はビリーの言うとおりにハンドルを切る。

すると暴走車だと勘違いしたか、デモの列がわっと引いた。
白人も黒人も・・

その光景はまるで、モーゼが海を割ったかのようだった。
いつのまにか花婿も行けー!!と叫んでいる。
そうしてー彼らはついに駅の前に車を止めることに成功したのだった。

運転手は体が震えるのを感じながら、はーっと長い息をついた。
ふと、花婿は駅から出てくる人影に気づいた。
彼は車を降り・・その人物の元へ急いで走る。

今度は僕が奇跡を起こさなきゃー!!

そこにいたのは、騒ぎを聞きつけて出てきた花嫁だった。
2人は見つめ合いーやがてどちらからともなく駆け出し、そして抱き合った。

デモの列はその光景をただ茫然と見つめる。
運転手とビリーは笑みを浮かべ、2人の幸せを願ってその場を後にするのだった。


その後ー運転手は仕事を終わりにし、ビリーの言うことも聞かずに車をある場所へと走らせた。
ビリーは言うことを聞け、とわめく。
だが奇跡を体感した彼は、自分の思いを大切にしようと決意していた。

そう、彼は妻と子供の元へ向かうことにしたのだ。
ビリーはずっと騒いでいたが、彼にとっては知ったことではなかった。


だいぶ昔の日本。
そこでは1人の忍者が走っていた。

彼は目印を追い、前を逃げる忍者の後を追う。
そうして彼らはいつのまにか、百地白の領地に入り込んでいくのだった・・。




















モーゼの奇跡

今回は運転手とビリーの力によって、花嫁と花婿が再会を果たした回でした。
いやー、無事に再会できてよかった!
本当、映画のワンシーンみたいでしたよね!!

2人が再び結ばれたからといって、白人と黒人の争いは当分終わることはないでしょう。
花婿はおそらく家柄を捨てることになり、しばらくは貧しく苦しい生活を強いられることになるかもしれません。

でも勇気を出して大切な人をつかみ取りにいった経験は、絶対に花婿の力となったはずです。
その時のことを思い出して、これからも花嫁と一緒にたくましく生きていけるといいですね。
2人に幸の多い人生があることを祈っています。


花嫁の元へ間に合わせるために、タクシーを走らせる運転手。
その道中、花婿は自分の身の上について運転手に語りました。

彼はゴールデンコーラという大企業の御曹司で、職場の工場で花嫁と知り合ったそう。
白人と黒人の争いを一喝で止めた花嫁、めちゃくちゃかっこいいですね!これは惚れるわ・・。

これだけ強い人だから、涙も見せずに今までいたのでしょうね。
でも本当はものすごく辛く悲しかったはず・・。
改めて花婿と再会できてよかった・・。

折に触れ白人と黒人の諍いが描かれるので、本当にこの時期は黒人差別がひどかったのでしょうね。
両者共に様々な思いはあるでしょうが、差別を公のものにするのはやっぱり間違っているとわたしは思います。
公然とデモ活動をする白人たち、優生思想にどっぷり浸かっていそうで好意的に捉えるのはさすがに無理だなぁ・・。

ルールでは白人と黒人の結婚を認めている地域でもこれなのだから、花嫁と花婿のこれからの生活はきっと厳しいものになると想像されます。
特に花婿のほうはゴールデンコーラという盤石な立場も失うでしょうから、彼の行為を咎める声は絶えないでしょうね。

でも・・そんな声に惑わされることもあるでしょうが、今回勇気を出して花嫁を追いかけ彼女を抱きしめたことは絶対に後々力となってくれます。
どうせならゴールデンコーラを超えるような新しい企業を生み出して、あっと言わせてやるくらいの気概が出てくるといいですね。
白人も黒人も皆、見返してやれ!そして公に差別することが許されない世界を作ってほしい!

ビリーが今回の件を手伝ったのって、きっと黒人差別撤廃のきっかけを2人が持っているからだと思うのですよね。
ケヴィンのビリーだし、きっと白いコウモリなんですよ。きっとそう!

2人にはそんな希望を抱かせる力がありました。なんせモーゼの奇跡が起きるほどですから。
なので運転手さんのほうも、奇跡を起こした張本人なのだからきっと未来を切り開けるはず。
皆揃って幸せになってくれるといいなーと思います。
そしていつか、そんな姿をまた見られるといいですよね(^^)

で・・次回からは、今度は忍者?!
また大幅に時代が戻るようでついていけるか不安ではありますが笑、きっとこの忍者のうちの誰かも歴史の作り手なのでしょう。

どんな史実が生み出されるのかー見守っていきたいと思います。

 




さて、次回は舞台はまた日本に戻り、忍者が暗躍する時代へと移るようです。
あまり詳しくないのだけど、戦国時代辺りなのかな?

複数の忍者が出てくるようですが、一体誰がコウモリと関りを持っているのか。そしてどんな歴史が紡がれていくのか。
まずは話の筋を追っていきましょう。

次回も楽しみです☆